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ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#208

フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。

#208 :こんにちの、ふたつの「たわ言」

世の女性の皆さんには、現在どこでも幅をきかせている、ふたつのたわ言に耳をかさないでいただきたいと、切にお願いする。

その1つは女性の権利についてのもので、医療やその他の職業などを含め、男性がやっている事は、全て女性も行うべきだと言う主張である。
その理由は、ただ男性がやっているからと言うだけであり、女性ができる最高のものであるかどうかは考えていない。

もう一つのたわ言は、男性が行っているものは、一切、女性にさせるなと言う主張である。
その理由は、女性だから、ということだけであり、女性としての責任感を思い起こすべきだからと言うものである。
また、これは女性の仕事であり、あれは男性の仕事で、女性がすべきことではないからだと言うものだが、これはただ我をはっているだけである。

あることを女性がやり、女性にできたのは素晴らしいからといって、そのことが良くなるわけでもない。また、男性がやればよかったことを女性がしたからといって、そのことが悪くなるわけでもない。

このような訳のわからないたわ言は無視し、一途に、そしてひたむきに神の仕事に向かって、まっすぐ進んでいただきたい。
(2024年2月27日配信)

フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。

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