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リクルートについて

人材業界といえば「リクルート」と言われますが、その実態および現状について整理していきたいと思います。もうほぼインターネット企業でありこれまでのイメージと変わるかもしれません。※数字関連はIRをご覧ください。

▼企業概要
▽経営理念:私たちは、新しい価値の創造を通じ、社会からの期待に応え、一人ひとりが輝く豊かな世界の実現を目指す
・ビジョン [ 目指す世界観 ]:Follow Your Heart
・ミッション [ 果たす役割 ]:まだ、ここにない、出会い。より速く、シンプルに、もっと近くに。

▼組織構造
東証一部上場のリクルートホールディングスを親会社として3つのSBU
(strategic business unit)である統括会社があり事業会社が紐づいています。

▽それぞれのSBUの役割
●RGF OHR USA,Inc.:HRテクノロジー事業「Indeed」「glassdoor」
「既存事業」をこれまでと同様の高い成長率を維持して世界的に伸ばし続けながら利益でも大きく貢献すること。ネット事業は利益率が高いです。各国での利用浸透度を高めながら「新規事業」も展開されます。

●(株)リクルート:メディア&ソリューション事業
・「RCA」「RJB」「RLS」「RMP」「R住まい」 ※2021年4月統合予定
「二位になることは我々にとっての死」という創業者江副さんの言葉通り国内ではほぼ全て国内No.1です。「既存事業」を徹底的に磨き込むことにより高い利益率を維持しながら、売上の安定成長が継続されます。

●RGF Staffing B.V:国内外人材派遣事業
・「リクルートスタッフィング」「スタッフサービス」+海外派遣会社
海外を中心にM&Aした会社にリクルートのメソッドである「ユニット経営」を導入することで利益率を改善します。グループ全体売上の半分を締めるため売上維持しながら、利益率を少しづつ向上させていくことを実現します。

▼ビジネスモデル
基本的に同一で「リボン図」で表現されます。リボンのような形をしており左側が「ヒト(カスタマー)」で右側が「企業(クライアント)」で両者を結びつけます。求職者や企業を「集め」働きかけをして「動かし」マッチングポイントで「結びつける」ことで事業として成立させます。結び目が大きければ大きいほどマッチング総量が大きくなり、自分の求めていたものが見つけられる人が増え、企業が求めることが実現したということになります。

▼結論として
目指すべき姿やビジネスモデルは創業以来ずっと変わっていないものの、事業構造は極めて大きく変化しており、いわゆるイメージされる人材事業からここ数年で事業をインターネットに、エリアを海外にピボットしていると思います。この変化対応力がこの企業グループの強さであると感じます。関連書籍も多数ありますので、興味ある方はぜひご覧になってください。

▼参考文献
・かもめだ飛んだ日
・リクルートのDNAー起業家精神とは何か
・江副浩正
・リクルートのすごい構”創”力
・Hot Pepperミラクル・ストーリー
・KPIマネジメント
・個をあるがままに生かす心理学的経営
・リクルートという幻想
・「どこでも通用する人」に変わるリクルートの口ぐせ
・リクルート 挑戦する遺伝子