ちいさな庭だより。2021年1月号。

[intro]
 
 年が明けて、いよいよ2021年も始動…というタイミングで、北陸は記録的な大雪に見舞われた。35年ぶりだそうだ。また一晩で1m近い積雪になったのは、平野部では稀なこと。ちいさな庭は、すっかり雪の下になってしまい…。
 

[畑のこと…よしもと農園の、今月のヒトコマ。]
 

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 年末に一度積もった雪が融けたら、畑の土に卵の殻をすき込んで…と思っていた矢先のこと。降り始めたと思っていたら、あれよあれよという間にこの積雪。2日間ほとんど止まない雪に、さすがに恐ろしさを感じた。物流も止まってしまい、街のあちこちで渋滞や事故が起きている、とSNSが伝えていたので、外出はせずに一週間を過ごすことになった。
 とてもひとりで太刀打ちできる積雪量ではない。ひとまず玄関周り、そして車庫の前を除雪し、出入り口を確保。雪のやり場がないので庭に投げ込む。庭の雪はすでに1mを超えているところに、さらに外からの雪が入って、物置や車庫の屋根の高さに届くほどの量になった。降り積もってすぐだと、まだふわふわと軽い雪も、時間が経って水分を含みはじめると次第に重くなってくる。車庫が古いので、屋根が落ちては大変、と思い、天気の回復を待って庭に入り、車庫の屋根雪をおろすことにした。
 雪にまみれてもいいように雪山対応のビブやジャケットを着用して、いざ庭へ。まさかじぶんの家の庭で雪中ハイクをすることになるとは、夢にも思わなかったが、スキーに出かけていたころの勘みたいなものがあって、慎重に雪を踏み固めながら進む。エアコンの室外機周りを除雪したあと、積もった雪を登って車庫の屋根に乗り、午後いっぱいかけて車庫2棟分の屋根雪を庭におろした。
 数日後から徐々に寒気がゆるみ始めて雪も融け、雪の下になっていた植物たちの様子があらわになる。雪の重みだけでなく、重たくなった家の屋根雪の落下によって折れたり落ちたりした苗や鉢の姿が痛々しい。夏椿に杏、ヤマグミ、花梨、南天、白丁花、花水木…木通は絡まりついていた支柱ごと、ヒサカキも太めの幹が折れてしまった。アカメヤナギはヤナギだけあって、しなってはいるものの、すっかり雪に埋もれて、びっくりするような場所から枝先をのぞかせている。事が起こってしまってからでは、何を言っても遅い。こればっかりは剪定のタイミングを逃したわたしの怠慢によるものだ。ここ数年の雪の状況から、油断していた。もうしばらくの間それなりに降雪はあるだろうから、春を待って手入れを再開したいと思う。

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 一方で室内管理の植物たちは、日一日と春に向かっている模様。水耕栽培にした水仙が、蕾のようなものをまっすぐに伸ばし始めているし、ニオイスミレにも続々と花が付いてきている。能登から持ち帰った幼い松の苗も、なんとか枯れずにがんばってくれているのが、うれしい。
 目下、謎なのは侘助たちだ。昨年の春に枝を挿して、半年経っても活着せず、しかし生きていたので挿し直し、特に大きな変化も見られないまま年を越した。枯れていない様子を見るかぎり大丈夫なのだろうけど…。花が見られる日はまだまだ先になるのだろうか。

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[ロザリアンへの途…冬眠中。]

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