ちいさな庭だより。2021年3月号。

[intro]
 
 春分を過ぎて、日中の気温が2桁になる日も多くなってきた。下旬には桜の開花も見られ、いよいよ春だ。まるで嵐のような低気圧と花粉、また黄砂に辟易しつつも、風景の中に色彩が戻ってくるのが静かにうれしいこの頃である。
 

[畑のこと…よしもと農園の、今月のヒトコマ。]

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 風がまだ幾分つめたく感じることはあるけれど、晴れた日には少しばかり庭仕事ができるようになってきた。畑の角のヒメウツギに、みるみるうちに明るい緑の新芽と蕾が出てきている。この冬には、積もった雪を踏みしめて、あの枝の上を歩いたのに!雪で折れた木通とヒサカキも、なんとか花をつけている。そして、杏だ。剪定のおかげなのかどうかわからないが、花の数は昨シーズンより多い。もちろん、これらすべてが実になるわけではないけれど、記録更新となればうれしい。収穫できれば、今度はぜひとも加工してみたいと思う。

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 積雪で崩壊したプランターのイチゴ苗をなんとかせねば、とずっと思っていたので、晴れ間を見て作業に当たる。土がほどほどに入ったままの別のプランターに、苗を移植してゆく。翌日も葉っぱがしっかりとしていたので、経過は順調と言っていいかな。ワイルドストロベリーの方は、早々と花をつけていて驚く。逆にブルーベリーは、いつもより少々遅いような気がするが、こちらも花芽をつけはじめた。ヤマグミは雪で派手に折れた割には元気で、花芽がたくさんついている。どれも白い、愛らしい花。ブラックベリーは相変わらずカイガラムシがしつこくついていたので、薬剤散布してまた様子見。新しい葉が出始めているので、だいじょうぶだろうと思うが。フサスグリは半ば諦めていたが、細々と新芽を上げてきた。どう向き合えばいいか分からないまま、もう何年も経っている。いい加減なんとかしてやらねば。

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 昨年秋の花苗交換会でやってきたブルーバーベイン、すっかり枯れてしまったと思っていたが、芽吹いた模様。どうなることかと思っていたナルコランやアオツヅラフジも、芽を出してきた。アリアケスミレもようやく葉っぱが出てきて、一安心。昨年の秋のうちに芽を出したニゲラは、早くもちいさな芋虫の食害にあっていた。
 昨秋に、ツマグロヒョウモンのために分けてもらったアリアケスミレに、いろいろとちいさな別の植物がついてきていたのをポリポットに分けておいたのだが、それらも元気そうだ。アップルミントやゲンノショウコなど。アップルミントの根元には、ちいさなクローバーの姿も。

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