氣づきの国語辞典「祝祭日」 元日編
元日
現行の元日は「年の初めを祝う日」
元日は1年で一番早く来る祝日(1月1日)
元々は皇室行事の一つである「四方拝」ちなんで「四方節」と呼ばれていた。
「四方拝」とは元日の早朝に天皇が宮中で「天地四方」の神々を拝す祭祀のこと。
年災消滅・五穀豊穣などの目的がある。
「天地四方」の神々とは伊勢神宮の皇大神宮、伊勢神宮の豊受大神宮に拝礼後、天津神(あまつかみ)・国津神(くにつかみ)、神武天皇陵(じんむてんのうりょう)、先帝三代の各山陵、氷川神社(武蔵国一宮)、賀茂別雷(かもわけいかづち)神社、賀茂御祖(かもみおや)神社、石清水八幡宮(山城国一宮)、熱田神宮(尾張国三宮)、鹿島神宮(常陸国一宮)、香取神宮(下総国一宮)を拝していく。
はじまりは平安時代初期(9世紀初め)嵯峨天皇の時代。
天災(地震・火災)や疫病・病氣は神の祟りと考えられており、祟りを起こす神を「鬼」や「疫神」としていた。
鬼滅の刃にも見られる内容。
国民に災いが起こることなく平安無事であるようにという想いを込めて祈る。
万が一災いが起こるなら必ず我が身(天皇)を通してからという言葉が添えられる。
「めでたい」という言葉の語源は「愛づ・賞づ」からきており、
元旦(元日の朝)に門松で年神様を迎え、年神様が家々を訪れて年玉(魂)を授け、新たな生命力をもたらしてくれることを祝う日のため「めでたい」という言葉が飛び交う。
井戸から邪氣を祓うとされる「若水」を汲み神棚に供え、「若水」で点てた福茶をいただくことも恒例とされた。
1月1日が「大正月(だいしょうがつ)」
1月15日は「小正月(こしょうがつ)」
立春の日を「正月」と呼んでいた。
始まりの元日から大きく中身が変わっていることに驚かされる。
次回は「成人の日」編!