見出し画像

「もみほぐし」チェーンのリラクゼーションサロン

 近年店舗数を拡大している「もみほぐし」をテーマにした、リラクゼーションサロンがあります。従来の接骨院、整体、アロマセラピー、エステなどとは内容を異にした業態です。

この業態には自分に生かせる「お客様が近づく」成功要因がありました。

成功の理由(要因)は3つありました。

第1の理由(要因)は「安価である」ことです。


新しいリラクゼーションサロンでは、申し合わせたかのように60分3,120円の施術を行っています。詳細な内容は違いますが、従来型のマッサージや整体の約半額です。
この業界の特徴として、来店が継続することが挙げられます。何回も来店するには相当の費用がかかります。そのためこの費用の安さは魅力的です。

第2の理由(要因)は「わかりやすさ」です。

国家資格を有する柔道整復師のいる接骨院やマッサージ、はり師灸師、民間資格で開業している整体師などこの業界は複雑です。ひと括りに「この業界」と言ってはいけませんが、患者(お客様)から見たら非常にわかりづらい業界なのです。どんな症状ならどこに行けばいいのか、素人であるお客様には容易に判断できません。

また、アロマやエステなども、イメージでは捉えているが内容が複雑でわかりづらいのが現状です。痩身や美顔、ネイルなどを業務に取り入れることでさらにお客様にはわかりにくくなっています。価格破壊の過剰広告がさらに不信感を増幅させています。

対してリラクゼーションサロンは、医療行為のないリラクゼーションを明確に前面に打ち出しています。内容も60分3,120円とシンプルで、前述の安価であることとの相乗効果で「わかりやすさ」が演出されています。

第3の理由(要因)として、 「周辺分野顧客の獲得」です。

今までこの業界に存在しない顧客の獲得です。
「今までこの業界に存在しない」と書きましたが、実は存在はしていました。存在はしていましたが、気づいていなかったのです。
面白いことに気づいていなかったのは、売り手だけではなくお客様もです。

普段、整体や接骨院、マッサージと無縁と思っていた人が集まり始めたのです。身体に不調を抱えている人は勿論います。しかし「すこし疲れた」という程度で、整体やマッサージに行くまでもないと考える人はその数倍います。

また身体の疲れだけでなく精神的にリラックスしたいと思いながら、その手段がわからないという人はさらにその数倍います。この業界の施術金額の高さや内容のわかりにくさが、その考えを増幅させていました。

そうして売り手から放置された顧客が相当数存在していたのです。

そうした周辺分野の顧客が集まり始めました。
また別の角度からみた「新規(周辺)分野顧客」も現れました。

若年層、グループ客などの出現です。

「マッサージ」という言葉からは、どうしても「疲れ」「年寄り」「病気」というマイナスメージが拭いきれませんでした。しかし「もみほぐし」という言葉を使うことで、「リラックス」というプラスのイメージが高まりました。若年層が来店しやすくなったのです。
一人だけでなく、カップル、グループで来店するなど、若年層特有の行動様式も新たな顧客の獲得につながりました。

「リラクゼーションサロン」からヒントを得ることができました。

自分の仕事に生かせる「お客様が近づく」成功要因 がありました。

ひとつは、 「わかりやすさ」です。
自分の扱う商品・サービスはわかりやすいですか?
価格に不信感を持たれていませんか?

もう一つは、 「周辺分野顧客の獲得」です。
隠れていた、気づかなかったコアユーザー以外の顧客の存在がキーワードです。
「自分の業界のお客さんはこういう人達」と決めつけていませんか?
業種は違っても、リラクゼーションサロンと同様なことが起きています。
他業界の成功事例も集めてみましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?