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結局、男は大きな話でまとめたがる

 年末の中、よくある友達同士の飲み会で、ちょっとお酒がすすんだのか、
もう長い付合いの女性が急に毒を吐き出した。

「結局、男は大きな話でまとめたがるのよ」
「聴いてるふりして、いつも自分の話ばかり」

酔いも回ったのか、随分荒れ気味だった。
四十代の女友達は、結婚して十年、幼稚園に通う女児もいる。
その中で仕事も続けている。
職場では中堅どころとなり、社内でも重要なポジションにいる。
そんな彼女の愚痴(?)だけに駆け出し女子の発言と違う。

酒席の愚痴と思って軽く流してしまえば、それまで。
でも、消えてしまう言葉だけで収まらなかったのは、実は私も同じ様なことをずっと感じていたから。

ここで、「男は」、「女は」という議論を持ち出すと、話が厄介になる。
だから今回は、「大きな話でまとめる人」に的を絞って考えてみたい。


 テレビを見ていて、○○評論家と称する人にそのタイプの人が多い。
特に目立つのは、ニュース番組ではなくワイドショーに出演している人たちだ。どんな事件を前にしても、途中から使う言葉は、「そもそも……」。

この言葉が出たら、そろそろまとめに入る準備が始まる。
そして、大きな話でまとめたがる。

 今話題の「桜を見る会」にしても、結局、「政権の姿勢が悪い」と大きくまとめてしまう。そんなことは分かっている。誰しも分かっていることをありがたくテレビ目線で繰り返すのみだ。
政権の姿勢なんて高いレベルの問題はすぐには解決できない。解決できない課題を掲げて目の前の問題解決を誤魔化しているようにしか思えない。

ああ…また、思考停止が始まる。

他の人とは違う意見が求められるのなら、問題のレベルを上げずに別方向からの意見を伺いたい。
いつも、「結局なに?」「で…。どうするの?」で終わってしまう。

 ちょっと話が逸れてしまった。
大きな話でまとめたがるのは男の特権でもない。自分が相手より優れている、立場が上だ、と認識すれば、女性上司でも同じことをする。
片目で見て、片耳で聴いているだけ。挙句自分の話に道筋を立てる。

…… 自分で書いてて自分の耳が痛い。
いや、キーボードを打つ指が重くなる。

「人の振りして我が振り直せ」の言葉を思い出して解決するしかない。

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