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決まりました!

 昨日は午前中、地方の詩集賞の選考委員会があったので、8時台の新幹線でお隣の岡山県を訪れた。応募詩集数が例年より多く、揉めるかと危惧していたけれど、すんなり満場一致に近い形で、1冊の詩集が選ばれた。私も推していた詩集なので、とてもうれしかった。その詩集を拝読して、その詩人に憧れすら抱いていたのだけれど、選考委員の立場上、接触を避けていた。ようやく解放された思いで、本日その方に、お祝いのお言葉と、お祝いのプレゼントとして、私の詩集「水栽培の猫」をお送りした。
そもそも、たまたま私が選ぶ側、その方が選ばれる側になっただけで、どちらが上とか下とかはない。その方の方が少し先輩で、私はお目にかかった事は無いけれども、尊敬している。
 それにしても、リアルな詩人の世界が好きだ。SNSのつながりも大切だと思うし、必要以上に密度の高い関係は、今の若い世代にはうざいのかもしれないけれど、詩を愛するものが対面するとすぐに友達になれる。性別とか年齢とかは関係ない。昨日もお弁当を用意していただき、朝作りたてのとてもおいしい大手饅頭を購入したのを、おやつに配っていただいた。おまけに帰りには家族の人数分、お土産として持たせてくださった。初対面の方である。詩を愛するということが、信頼につながる。
 ところで、帰宅して、留守番していた息子に「ただいま」より先に、私が最初に放った一言。「次郎、大丈夫だった?」。そう、去年の今頃は、私自身が1時間おきに強制給餌していて、どうしても無理な時は、息子にお願いしていた。次郎はとっくに透き通ってしまったのに、透き通ったことでいつもそばにいるのに。私ってやっぱり馬鹿だ。

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