死と愛 粕谷栄市詩集『世界の構造』より
粕谷栄市さんが詩集『楽園』で、第42回現代詩人賞を受賞なさった。粕谷さんの詩は、以前から好きなのだけれど、意識的に読んだことがないので、先ずは現代詩文庫67(1976年初版・思潮社)を購入。こちらには、第一詩集『世界の構造』(1970年、詩学社)と未完詩集やエッセイなど、初期作品が収められている。『世界の構造』から、一篇、挙げてみる。
死と愛
死んでしまった一人の少女に就いて、書いて置きたい。私の育った町の大きな家具屋の娘で、幼なじみであったのだ。
変わった