シェア
涸れ井戸の底に降り積む夏落ち葉 橘しのぶ 落ち葉というと、晩秋、鮮やかに彩られ風…
俳句結社『春燈』同人だった頃、角川書店「別冊俳句」の「女流俳句の世界」(平成7年10月5日…
30代の一時期、俳句を詠んでいた。俳句は季題を含めて17文字から成るので、言葉を断捨離しなけ…
季題はメタファーみたいなものと、昨日書いたが、和歌の世界の本歌取りのような効果も期待でき…
百合匂ふ訣れるために逢ふ日にも 橘しの…
絹の焦のスリップを着る。そのスリップのへりは、沈んだうすい冬空のような青で染めたレエス…
思ひつめ思ひすてたり蝉の殻 橘しのぶ 俳句結社『春燈』の関西大会で、成瀬桜桃子主宰から特選をいただいた句。30年前。季題は、「蝉の殻」で夏(晩夏)。蝉の抜殻、蝉のもぬけ、空蝉。 断ち切るほかない恋心を詠んだ句。そうするほかないのに、その人を失った時、蝉の抜け殻のようになった自分がいる。この心理的背景には、源氏物語第三帖『空蝉』がある。光源氏と一夜を共にしてしまった空蝉は、以後、源氏を拒み続ける。源氏の来訪に気付いた彼女は、小袿(高位の女性の準正装として用いられ
30年余り前に、子供が生まれて、575だとすぐできるという安易な考えから俳句を始めた。『ラ…
扇風機の羽根が折れた もう翔べない