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仕事につながる人脈をつくるいくつかのコツ:国連の就活の経験から

世界銀行の元同僚から「ネットワーキングの天才」と呼ばれたことがあります。ネットワークとは、交友関係、人脈、あるいはコネを指します。

元同僚がそう言った理由は、彼女が東京の企業からワシントンD.C.の世界銀行に転職する際、3人から別々に「D.C.に行くなら真鍋を紹介するよ」と言われたからだそうです。

国際機関では、求人情報の大半が知り合いやその知り合いで決まってしまうほど、人とのつながりが重要です。私は多くの人と上手につながっていたので、彼女は「ネットワーキングの天才」と冗談半分に誉めたのでした。

人とのつながりは、国際機関に限らず、キャリアを開拓する上で最も重要な資産であると私は考えています。

そして、人とのつながりを広げることは私の数少ない特技の一つです。これは持って生まれた天性ではなく、試行錯誤の末に習得したものです。ここでそのTipsを共有できればと思います。


やりたいことが見つかったとき、手が届く場所にいるには #3
このシリーズでは、さまざまな国と仕事を転々としてきた経験をもとに、上記テーマを主観的に語っています




コーヒーを30杯飲む


アメリカの大学院に社会人留学する直前、ある国連職員の方から頂いたアドバイスです。国連に就職したいのであれば、多くの人に顔を売るために「30人くらいとコーヒーを飲むつもりで」と言われました。

30という数字に特別な意味はありませんが、振り返ってみると、業界や国を変えるたびに、たしかにそれくらいの人たちとお茶や食事をしてきました。

一回のコーヒーは、私の経験上、初対面に近ければ30〜60分程度が妥当です。私の周りでは、お酒付きの夕食となるとそれなりに関係が深い場合に限られますが、業界や地域によってはお酒が好まれることもありそうです。

場所はカフェかカジュアルなレストランをよく使います。会議室だとフォーマルな雰囲気になるため、踏み込んだ話をしづらいです。

これらの活動自体は新たな知見を得ることを目的としていますが、結果としてネットワークが広がります。

海外や地方に行くときは連絡しやすい


遠方に出張や旅行をする際は、人に会う良い機会です。例えばあなたが東京に住み、昔の知人が福岡に住んでいるとなれば、「今度福岡に行くのでお茶でもどうですか」と連絡しやすいです。近くに住む知人とは意外と会うきっかけがありません。

また、これは新たな知り合いを増やす機会にもしやすいです。私は海外や地方に行く時、SNSでよく「○○に行くのでお知り合いがいたら紹介してください!」と投稿します。必ず数人が反応して人を紹介してくれます。信頼できる友人からの紹介には変な人はいません。

提供できるものがあると人に会う自信となる


人に会う際、相手の時間と情報だけいただくのは申し訳ないので、人に提供できるような情報は常に持っておく必要があります。

話のネタは相手の関心に合わせ、政治経済から社会、ビジネス、趣味、と幅広くカバーできれば理想的ですが、まずはあなたの今の仕事から何か面白い話ができるとよいでしょう。

私の場合、イラクでの仕事を経験してから、自分にしか話せないネタというものができ、人をお誘いすることへの躊躇が減りました。TakeだけでなくGiveできるという自信が付いたのだと思います。

なお留意点として、多くの人が、話を聞くより話をする方が好きなので、いくらあなたに自慢の話のネタがあったとしても、相手が話をしてくれているときは耳を傾ける側に回るべきです。

会いたい人の講演会を企画する


学生時代、著名人や有名企業の方々をよくゲスト講師として招くことでつながりを作りました。

大学のゼミや、有志で企画する勉強会・講演会など、学生がボランティアで企画しているとなると、講師も薄謝で引き受けていただけることがあります。また、有名大学での講義となれば、講師にとっても実績になります。

幹事は人に話しかけやすい


勉強会や飲み会などの幹事を務めることで、自然に参加者と交流できるようになります。「飲み会の幹事なんて内気な自分には無理」と思ったあなた、内気だからこそ幹事が楽なのです。

一参加者として飲み会に行けば、初対面の方々に自分から声をかけるというのはハードルが高いですよね。

しかし、幹事であれば「本日はお越しいただきありがとうございます。幹事の○○です」と自然に話しかけられます。また、席を案内するなど参加者に話しかける理由をいくつも作れます

大人数の企画では参加者は互いのことを覚えるのに苦労しますが、主催者のことは皆覚えてくれます。

メールでなくSNS


知り合ったその日のうち、遅くとも翌日にはSNSでつながります。メールでなくSNSです。

SNSであれば、コメントやメッセージを通じて連絡しやすくなります。知人の投稿にコメントをしたついでの流れで「久しぶりにお茶でもしませんか」とお誘いしやすくなります。メールでは、それなりの用件がなければ連絡しづらいです。

なお、SNSで友達申請する際には「京都大学の真鍋です。昨日のXX会ではありがとうございました」と一言添えましょう。相手が自分のことを覚えているかわかりません。また、いつ、どこで会ったかを書いておくことで、その人とどのように知り合ったのかを後日思い出しやすくなります。

情報は発信者に集まる


仕事や趣味をSNSで発信すると、共通の仕事や趣味を持つ友達が連絡をくれることがよくあります。友達が別の友達を紹介してくれるもあります。

私が学生のとき、途上国開発をテーマにした勉強会を企画し、それを告知すると、元国連職員の方がわざわざメールをくださり、お会いすることになったことがあります。

もし好きな友達が何かを頑張っていれば、あなたは見返りもなくそれを応援したいと思うでしょう。同じようにあなたが頑張る姿を見せれば、多くの方があなたに支援を申し出てくれます

Give  and give, then give more


最後は精神論ですが、見返りを求めずにあなたの時間や情報、能力を提供することが大切です。

どれだけgiveしても、最終的にあなたは信頼をtakeできます。人とのつながりを増やすことは周囲からの信頼を築くことに他なりません。

(信頼を育てることに関する考察は以下をご覧ください)

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