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「理想の人生をつくる羅針盤」を育む「心の声」の話 3

中学生のころから「心の声」を聴いて、それを大切にするようになった。

けれど、大学を卒業して東京の会社で働き初めてから、だんだん仕事で頭を使っている時間が長くなっていった。

そして、心よりも頭や思考を中心にして毎日を過ごすようになっていったようだ。


そんないつの間にか頭が中心になって毎日を過ごしている自分の状態を知ることになったのは、30才を過ぎたころだった。


当時、アメリカの大学院に留学していた。

アメリカの大学の夏休みは3ヶ月もあって、日本の大学よりもだいぶ長くて自由に過ごしやすい。

そこで、世界の持続可能な暮らしをしている人たちが、何を考えていて、どんな暮らしをしているか実際に体験しよう!

と思って、有機農業をしている家族を訪ねてオーガニックボランティアをすることと、持続可能な暮らしをコミュニティでしているエコビレッジを訪ねてみることにした。


そんな旅の最初は、世界のエコビレッジの中でも有名なうちの1つのスコットランドにあるフィンドホーンでプログラムに参加することから始まった。

(参考)・フィンドホーンのHP(英語)

プログラムで一緒になった仲間

当時のフィンドホーンでの体験や学びを書き出すと、本当に膨大な記事になってしまうので、ここでは「心の声」のことだけに絞って書くようにします。



How do you feel?


この質問が、ポイントだった。

2つのプログラムに参加して、2週間ほどフィンドホーンに滞在したけれど、What do you think? と聞かれることはほとんどなくて、How do you feel? が聞かれる質問だった。

「どう考えるの?」を中心に毎日を過ごすようになっていた自分は、いつの間にか心の声を聴くことにつながる「どう感じるの?」「どう感じているのか?」に意識を向けなくなっていることに気づいた。

フィンドホーンでは、お互いに自分たちの感じていることをシェアする時間が毎日ある。そして瞑想の時間もとることができる。

フィンドホーンでの2週間は、そんな働き始めてから「心の声」を聴くことから離れがちだった自分の状態に気づいて、「心の声」を聴く暮らしをするリハビリの期間だったように思う。


フィンドホーンの瞑想室の1つ


フィンドホーンでは、カードを引いてそこに書かれていることからインスピレーションを得る機会が毎日の中で何回かあった。

中でもよく使われるのは、エンジェルカード。

これかな。

天使の絵と、その絵が表している言葉書かれている。


フィンドホーンに滞在中に何度もカードを引く機会があったのに、不思議なことに繰り返し何枚もあるカードの中から同じカードを引いた。

それは、踊っている天使の絵が書かれている

Grace(優雅さ)

のカード。


自分は今、優雅に生きているんだろうか?

しなやかに、楽しく過ごすには、「感じること」や「心の声を聴くこと」を大切にした方がいいんじゃないか?

と気づかせてくれたカードだった。


そして、滞在の最後の方で引いたカードは、

Efficiency(効率)

だった。

「頭」よりも「心」だ!

もっと「心」を大切にしなきゃ。

と思うようになっていた最後に、

「でも特に社会人になってから身につけてきた論理的な思考力や、ものごとを効果的に進めるための力も大事!」

と気づかせてくれた。


もともとフィンドホーンを訪ねた主な理由は、エコロジカルな建築を見たり、触れてみることだったのに、

「心の声を聴く」リハビリをすることができた後に、

「頭」と「心」の両方を統合して、そして活かしていくのが大切

との気づきを得て、フィンドフォフォーンを後にすることになった。


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