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国産水陸両用装甲車は白日夢


 こういう胡乱なテクノナショナリズムを煽る記事はどうかと思いますよ。現状でも開発中の国産水陸両用装甲車は失敗確実です。「米軍が関心」とか既に死亡フラッグですよ。ホントに必要ならば再度海兵隊が挑戦していますよ。

夢の「“爆速”水陸両用車」実現するか そもそも必要? 大金はたいたアメリカが日本に託すワケ
https://trafficnews.jp/post/131340

> 1990年代後半から開発が始まった遠征戦闘車(EFV)は、従来の水陸両用車の弱点である水上航行速度の遅さと防御力の弱さを克服して、水上最高速度46km/hとAAV-7の約4倍、防御力は約2倍と、海兵隊の夢を実現する水陸両用戦闘車でした。
>最高速度での航行距離は40km程度が限界でしたが、陸上でも最高速度72km/hと、M1エイブラムス主力戦車を凌ぐ機動性を発揮できるという触れ込みで、2015(平成27)年には配備が始まる予定でした。

>コストも高く、開発費は総額150億ドル(約2兆2000億円:1ドル≒150円)に上り、完成しても1両の価格は2230万ドル(約33億円)になると見積もられました。結局、オバマ政権の軍事予算削減方針で2011(平成23)年1月、開発は中止されてしまいます。

>それでもAAV-7の後継は必要であり、スペックダウンした装輪式の水陸両用戦闘車(ACV)が代わりとなり、BAEシステムズとイヴェコ社製の8×8装甲車が2018(平成30)年に採用されました。EFVの夢をすっぱり放棄し構造はオーソドックスになり、水上速度も11km/hとAAV-7と同レベルです。

>装輪式のACVは、陸上では履帯式のEFVやAAV-7より高速で、維持コストも安く済みます。1両の価格も300~450万ドル(4億5000~6億7500万円)に抑えられています。ヘリコプターやティルトローター機など航空機の発達により上陸手段は多用化し、水陸両用車の必要性は薄れたともいわれますが、海兵隊はACVに満足しているとは思えません。

だからといってEFVタイプのものを欲しているわけではないでしょう。

>そこで視線を向けているのは、日本です。
>日本も陸上自衛隊水陸機動団にAAV-7を配備していますが、防衛装備庁では「将来水陸両用技術」として水陸両用車の開発を独自に進めており、EFVの失敗を教訓にしてむやみに高速性は求めず、実現可能な技術の中で速度を追求しています。アメリカは共同研究に参画して、日本にEFVの夢を託した形です。

この米国が参加というのはテクノナショナリズムに目が曇っている人達には「アメリカ様が真剣に欲している」と映るのでしょうが、単にどんな事やっているのだろう、でも自分たちでやる必要もないよな、というのにいっちょ噛みしておこうという程度です。

>日本がACVではなく水陸両用車を開発しているのには独自の事情があります。日本が水陸両用作戦を想定する南西諸島の多くはサンゴ礁に取り囲まれています。しかしAAV-7には、サンゴ礁を乗り越える能力はありませんので、上陸場所が限られ運用が制限されてしまうのです。そこで新しい水陸両用車には、このサンゴ礁を越える能力が必要です。

これって陸幕や内局がバカで無能だといっているのに等しいわけです。
別に南西諸島に急にリーフができたわけじゃない。もとからあったわけですが、にも関わらずAAV7を入れちゃったわけでしょう。
しかも2年のトライアルやってだめならば、入れないといっていたのに、米帝様から入れろと言われて、トライアルと半年に縮めて発注してあった指揮通信車と回収車型の到着すらまたず、リーフでの実験もやらず、揚陸艦からおろすのも、おおすみ級から瀬戸内海で一回やったきりです。米帝から言われて縮めたというのは陸幕からの正式回答です。

アメリカ様から言われたらから頭も使わずに、リーフも越えられないクズ装甲車を導入前提でヤラセの試験したわけです。

馬鹿なんですか?
アメリカの言いなりで独立国の軍隊ですか?

そんなうつけ組織がまともに将来の装甲車両の開発ができるわけがないでしょう。

>ただ一口に水陸両用車といっても技術は難しいもの。船とクルマは別物であり、河川のような波のない水面をおっかなびっくり浮航するのではなく、波のある海上を高速航行しなければなりません。そしてこのような水陸両用車を造るノウハウは日本にありません。EFVにはなかったサンゴ礁というハードルもあります。「将来水陸両用技術」では、一つひとつ手探りで解決していくしかないのです。

>防衛装備庁は、地面に乗り上げる駆動力と水上の推進力を確保するには3000馬力級のエンジンが必要としています。

>日本は戦前からエンジンを国産しており、その性能と品質は国際的にも定評があります。10式戦車のエンジンは8気筒1200馬力、16式機動戦闘車のエンジンは4気筒570馬力ですが、この2つのエンジンの基本構造は同じで必要に応じて気筒数を変えています。ちなみに3000馬力を実現するためには12気筒にします。2ステージターボチャージャー装備で大柄になりますが、3000馬力級エンジンとしてはコンパクトで、船舶用の約7分の1のサイズに収まり、実現可能性は十分にあります。

「日本は戦前からエンジンを国産しており、その性能と品質は国際的にも定評があり」だったらなんで軍民問わず、中型大型の車両用ディーゼルエンジン市場でのシェアが低いんでしょうかね?こういう情弱騙す記述は問題だと思いますよ。

>アメリカはEFVに挑戦し、30億ドルを投入して失敗しました。代わりのACVはAAV-7の本当の後継ではなく「つなぎ役」で、本命は日本と共同開発している「将来水陸両用技術」(EFV改か?)と、3000馬力級のエンジン技術ではないかといわれています。

ACVがつなぎで、本命が日本の水陸両用装甲車だなんて米軍関係者の誰がいっているのでしょう?

少なくともぼくは聞いたことがありません。こういう情弱のオナニーのおかずみたいな、記事を書くとPVが稼げるのでしょうが、それでいいですかね?物書きのとしての良心ががあればこんな情弱を騙す記述はできないでしょう。

 >2024年度は、世界に類を見ない無人水陸両用車の開発として206億円の予算が計上されており、水陸両用車技術の開発は進捗していることがうかがわれます。AAV-7の使用国は日米以外にも12か国あるので、開発に成功すれば海外市場も期待できるかもしれません。

 
 そもそも論でいえば小銃の手入れすらまともにできない軍隊に、将来技術と戦場と運用環境の想定が難しい新しいカテゴリーの装甲車が開発できるか疑うのが大人というものです。以前EFVがキャンセルされた後の富士学校の合同調査会堂での発表では「EFVタイプが世界の揚陸用装甲車の主流になる」と発表していました。それは業界団体の作ったレポートのほぼ丸写しでした。
キャンセルされた車両主流になるとは面白い話です。
多分EFVがキャンセルされたことすら知らなかったんじゃないですか。「専門家」と呼ばれる富士学校の教官レベル含めて。
 そして陸幕は水陸機動団を編成するにあたって、英海兵隊ですら視察や調査をしていませんでした。戦車や戦闘機までもつ米海兵隊を眺めて、鉛筆舐めて「ぼくのほしいかいへいたい」みたいな感覚で編成したわけです。

 そして最新型のAMVはネットワーク化されずに音声無線した搭載しないというセンスの組織です。

 そもそも今の揚陸作戦は沖合40キロ、水平線の彼方まで後退しています。そして強襲揚陸作戦など米海兵隊でも想定していません。しかも今後ドローンやミサイルの発達で、母船団は40キロ以遠に下がらざるを得ないでしょう。
しかもAAV7の3~4倍の速度といっても良い標的です。揚陸までの時間はかなりかかります。
今後はヘリボーンが主流となるでしょう。また海上から揚陸するにしても高速の上陸舟艇などで海岸付近まで装甲車両を運ぶ方がましです。
EFVや「水陸両用装甲車」の水上航行用のエンジンやシステムは陸上ではデッドスペース、デッドウェイトでしかありません。敵のドローンやミサイルのいい目標です。

高速で水上航行し、陸上で戦える装甲車というものは両立できません。

防衛省は「水陸両用装甲車」の無人型の開発までやるようですが、これは必要だからではなく、単に調達数を増やして単価を下げるための方便でしょう。
AAV7と同数でも約50両にしかすぎず、これを膨らますためものもでしょう。目的が不純です。

開発費を含めて調達単価は30億円を超えるのではないでしょうか。エンジンもトランスミッションも、パワーパックも、ゴム製履帯も全くの新規開発です。ゴム製履帯以外は他に転用もできません。コストはかなり高くなります。無人型を作ったところで焼け石に水でしょう。
以前から申し上げているように「水陸両用装甲車」は既に死んでいるプロジェクトです。それを続けている事自体、装備庁や陸幕に当事者能力がないということです。

■本日の市ヶ谷の噂■
陸自のUH-X選定では本来要求仕様ではもっと早かった巡航速度をスバルの提案する時代遅れのベル 412EPIベース案が参加できるよう下げた。ところが本命のエアバス・川重案がまさかの敗退で「低速」の「最新型」汎用ヘリの採用となった。今にして陸幕は進出速度の遅さに歯噛みしている、との噂。

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