国営仮面ライダーショーを止められない当事者能力なき陸上自衛隊

国営仮面ライダーショーを止められない当事者能力なき陸上自衛隊

陸自最大の実弾演習、消えた観客 防衛省関係者「本音を言えば…」
https://digital.asahi.com/articles/ASR5V5WS3R5QUTIL03B.html?iref=comtop_7_07

はじめから正義の味方=自衛隊が勝つ、予定調和の、PR用見世物でしかない総合火力演習は必要ないでしょう。むしろ有害です。
そりゃ、自衛隊に逆風が吹いていて、今ほどメディアが発達していいなかった60年代や70年代ならばまだ許せますが、今の時代富士学校を中心に多くの隊員を3ヶ月以上拘束して本業を犠牲にしてやるべきものではありません。

>陸上自衛隊で最大の実弾演習「富士総合火力演習(総火演)」が27日、静岡県の東富士
演習場であった。陸自は約60年間にわたり、演習場に観客を入れて訓練を公開してきたが、今回から取りやめた。歴史をたどると、自衛隊をめぐる世相の変化が浮かび上がる。

>再軍備の流れで誕生した自衛隊に対し、世論は厳しかった。61年の内閣府の世論
調査では、3割が自衛隊に対し「割り切れない気持ちを持っている」との選択肢を選んでいる。
>そこで「国民に自衛隊をPRし、理解してもらう目的」(自衛隊幹部)で66年に総火演の一般公開が始まった。少しでも自衛隊を身近に感じてもらい、否定的な世論を少なくして活動しやすくすることを狙った「広報戦略」だった。

 >総火演は「いかにも自衛隊らしい内容」(防衛省幹部)で、人気を集めた。砲弾やロケット弾が標的に命中すると、「ワーッ」とどよめきが見学席から上がった。「ディズニー
ランド見物と同じ」と評した軍事評論家もいた。

 >約2万4千人が訪れた18年には、招待枠を除いた公募枠に約15万人が応募し、倍率は約28倍に上った。自衛隊への世論は大きく変化し、昨年の内閣府の世論調査では9割が「良い印象を持っている」と回答した。

>ただ、「花火大会でもやるように、税金を浪費して見せるために準備した百発百中の火
力演習。こんなものいらない」という元幹部自衛官の投書が朝日新聞の「声」欄に載った
ことも。予算規模はだんだん膨らみ、今回は弾薬だけで約10億7千万円に上った。ある自衛隊幹部は「初めて見た時には実弾射撃を見せ物にしていて、違和感を感じた。観客を意識し、戦闘の状況をデフォルメ化するかのような演出はいかがなものか」と苦言を呈する。

>今回から一般公開なしとした理由について、陸自は岸田文雄首相が昨年掲げた「防衛力
の抜本的強化」を挙げ「部隊の人的資源を本来の目的である教育訓練に注力するため」と
説明する。会場設営などで約5千人の人手が取られていたという。

 >陸自の内情に詳しい防衛省関係者は「本音を言えば、教育に集中したいということだ」
と話す。観客のピストン輸送など運営面の負担も大きく、最近はその観客も多くが付き合
いのある人や軍事に関心が高い人らで占められ、PR効果自体も薄らいでいたという。

>コロナ禍の20~22年にも一般公開は中止になり、「苦肉の策」として始めたネット公開
は意外に好評だった。防衛省関係者は「PR効果と負担の度合いを天秤(てんびん)にかけて出した結論だ」と話す。(成沢解語)

ぼくは長年総火演は不要どころか有害で廃止すべきだと主張してきましたが、本来こういう自衛隊関係者からの批判も交えた記事はもっと前から出ていいはずです。それができなかったのは記者クラブメディアが「総火演はあってあたりまえ」、その存在意義を疑う軍事的な知性がなかったということです。これまた記者クラブの弊害です。

それでもコロナでの一般公開を中止したことをテコに、その後もそれを継続させた吉田元幕僚長の手腕でしょう。一般公開を無くすだけでも、随分富士学校の負担は減ります。
それでも全廃ができなかったのは、陸自の現状変革を頑として変えたがらない組織文化があるからでしょう。そりゃ銃剣道を課業中にやっていることを陸幕長が認めることもできず、止められない組織です。

そういう自己変革が戦争に弱いというのは、歴史が示すところです。その好例が旧帝国陸軍です。一体同盟国の米軍から何を学んでいるのでしょうか。

■本日の市ヶ谷の噂■
防衛医大では防衛省内最多のハラスメント報告があった。懲戒処分を伴う可能性があるもの 6件(セクハラ 1、パワハラ8)、懲戒処分に至らないが対応を要するもの 29件(セクハラ 2,パワハラ27)不適格教や不適格な指導官の存在を訴える職員を確認しており、
適任の教授や指導官の確保について、中長期的な視点での候補者の部内での育成や部外からの招へいを考慮する必要性がある、との特別防衛監察の監察所見。
ところが各幕衛生部と防衛医大合作で論文も書いていない、専門の学術業績が全くない木村幹彦一佐を防衛医学研究センター、特殊環境衛生研究部門の教授するために、公文書である防衛医大教授会議事録の改竄は含まれていない、との噂。


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