原発技術の異常なほどの特殊性についての考察-火力発電所との比較論において-

私は、35年間に、国内350ヵ所、国外100ヵ所の各種産業技術などの現場の見学・調査を実施しましたが、その過程で痛感したことは、いくつかあり、
・自身の認識よりも現場の技術の方が先を行っていること、
・原子力技術、特に、原発の技術は、異常なほど特殊であること、
などであり、特に、後者について、水力発電所や火力発電所との比較において、異常なほどの差を感じることは、
・安全に対する考え方と安全設計の難易度、
・想定事故と発生確率における桁違いの差、
・事故災害における影響の桁違いの範囲、
・現場への出入りの難易度、
・プラント配管や機器の内面の放射性腐食性生物の付着と周辺作業空間の高線量化、
・放射能汚染現場における作業手順や時間感覚や費用、
・高いガンマ線量率下の作業の時間管理、
・被曝に伴うリスクの潜在性、
など、原発の従事者は、当たり前と思っていることも、原子力以外の産業現場に入ってみると、両者の差の大きさに驚く。

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