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ミクロとマクロ

ミクロは小さく、マクロは大きい


ミクロ経済学
は、細かいことを分析する経済学で、各家庭の収入・支出に関わる行動や個々の企業、ある財やサービスの市場の分析をします。一方でマクロ経済学は、大きなことを分析する経済学で、国全体の経済を分析します。

「円安」が続くいま、テレビのニュースで報道される「円高・円安による日本経済の影響」をはじめ、日本の景気や物価、失業に関することなどは日本経済全体のテーマであるため、マクロ経済学となります。

もうちょっと深く考えてみよう

ミクロ経済学ではある財 (例:りんご、クルマ)の需要量や供給量などを考える際、それらの数量の単位は、何個や何台となります。しかし、マクロ経済学では一国全体の生産量や需要量を考えます。その時、それらの単位はどうなるでしょうか。

例を挙げて説明していきます。南の海の上に、ウパラ国という暖かい気候が特徴のお国がありました。ウパラ国では、その土地の特徴を活かしてマンゴーを栽培しながら、自転車の生産にも力を入れていました。ある年に、ウパラ国では自転車を5台、マンゴーを1,000個生産しました。

この時、単純に自転車5台とマンゴー1,000個を足した1,005を生産したと表現しても意味はありません。むしろ、自転車が1台100万円、マンゴーが1個600円だから、5台×100万円+1,000個×600円=560万円と金額にして表したほうが、生産したモノの価値がわかります。

ミクロ経済学ではりんごやクルマ、といった特定の財の需要量や供給量などを考えますが、マクロ経済学では国全体の経済を分析するため、いろいろなモノの数量の単位が異ります。そのため、金額になおしてから足すことになります。

そして、1年間にある国の国民がつくりだしたもの(生産量)を金額になおして合計したものが国内総生産(GDP)とか、国民所得とよばれるものです。
例で挙げたウパラ国の場合、自転車とマンゴーを合わせた1,005が生産量にあたり、生産量を金額になおした560万円が、ウパラ国の国内総生産(GDP)、国民所得にあたります。

本日はここまでです。おつかれさまでした🌼


【今日のまとめ】


①ミクロ経済学は細かいものを、マクロ経済学は大きなものを分析する。
→具体的に、ミクロは家計や個々の企業、ある財やサービスの市場
マクロは、国全体。
②国内総生産(GDP)や国民所得とは、生産量を金額に直して合計したもの

【参考文献】
著 石川秀樹「速習 ミクロ経済学」2011  頁27


追記:今回架空の国として思いついたウパラ国を、念のためGoogleで調べたところ、10月の誕生石としても知られる宝石の一種「オパール」は、「宝の石」を意味するサンスクリット語の「ウパラ(upala)」が語源だそうで、思いがけない発見につながりました。 ( ´ー`)






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