アルコール依存症~『分かってもらえない、理解してもらえない』を乗り越えるには?
重度アルコール依存症の kiyopi です。
アルコール依存症者だけではなく、精神疾患やADHD,ASDなどの先天的な疾患を抱える人なら誰でも『分かってもらえない、理解してもらえない』というのは、必ず抱える事のある悩みだと思います。
しかし、視点を変えた捉え方や考え方をすれば、軽減出来たり、解消出来たりもします。
今回はその辺の説明をしたいと思います。
何故『分かってもらえない、理解してもらえない』と悩むのか?
こう悩む人にも何パターンかありますが、全ては繋がっています。
①対応してほしい
これを望む人に考えてみてほしいことがあります。
「どう対応してほしいのですか?」
多分、漠然としていて『どういう対応をしてほしいのか?』自分でも分からないと思います。
相手も同じ・・・というより、自分の事ではないのでもっと分からないと思います。
『こういった対応を望む』という明確な目的がない以上、依存心や甘えです。
「自分は病気・障害でこうなのだから何も言うな、アドバイスも指図もするな」のスタンスに陥っています。
自分でそれを自覚しない限り『分かってもらえない、理解してもらえない』と相手を責める他責思考からは抜けられないでしょうし「その特徴や欠点を自分ではどう対応しようか?」と考えるのも難しく、「自分でも考えてる!」と怒り、相手を無駄に憎むことになってしまいます。
②本当は話を聞いてほしい
基本的に精神疾患や障害を抱える人であっても、誰でも最初のうちは悩みをこぼします。
ですが、批判されたり、励まされたり、アドバイスされたりで、まともに話し切った経験のある人は少ないと思ます。
「○○しないから」「○○すればいいのに」「そんなこと言ってたってしょうがない」「そんな事で?」「自分だったら・・・」など、みなまで話してスッキリした経験がないと思います。
それによって、『聞いてもらえない』という思いが募ったり、人を信用できなくなって話せなくなり、溜め込んでいきます。
その結果、『(どうせ)分かってもらえない、理解してもらえない』という悩みに変わってしまいます。
③苦しんでいる事を認めてほしい
『分かってもらえない、理解してもらえない』という悩みの根底にあるのがコレです。
この悩みの本当の原因です。
①のタイプは他責思考の人が陥ります。
②③のタイプは自責思考の人が陥ります。
でも、共通して根底にあるのが『その人にとっては悩みや苦しみでなくても、自分はそれが悩みであり苦しんでいる、と認めてほしい』という願望です。
アドバイスや元気付ける言葉は、一般的には優しさや思いやりと認識されます。
ですが、その人の悩みを苦しみとして認めてあげないままにしてしまうと逆に傷つけ、心の壁を厚くしてしまいます。
自助グループに参加すると、色々とアドバイスされたり元気付けられたりすると思いますが、どうしても受け入れられずにモヤモヤしてしまう原因はココにあります。
相手はあなたではないので察することは出来ても分かりはしません
人は、自分が経験したことしか理解できない生き物です。
ですから、誰でも他者を理解できるわけではありません。
同じような経験をした人にだけは察してもらえはします。
まずは、ここを自分が認識する必要があります。
相手にしてみたら、『あなたの事を分かってあげる事も、理解もしてあげられない事も、あなたが分かってくれない、理解してくれない』です。
また、話を聞いてほしいのか?それが自分の悩み・苦しみだと知ってもらいたいのか?その明確な意思表示を自分がすることも大切です。
また、他者からのアドバイスや元気付けもに対しても、適当に受け流したり『あくまでも、その人にとっては』と切り替えるのも大切です。
邪険に受け流すというのでもなく、自分にはない視野・視点、考え方だけを受け取るというスタンスを取る事です。
最後に、本当に大切なのは、『相手に分かってもらう、理解してもらう事』なのではなく、『自分で自分を理解し対応させていく事』です。
『分かってもらえない、理解してもらえない』と悩ませている大きな原因は自分自身だからです。
今回は以上です。
参考にして頂けたら幸いです。
あなたの断酒が楽になりますように。
ご家族様の消えない苦しみが少しでも軽くなりますように。
最後まで読んで頂き有難うございました。
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