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つまみ細工との出会い

01-1.つまみ細工との出会い

わたしとつまみ細工との出会いからお話しします。
これがつまみ細工なんだ!とはじめて認識したのは長女の成人式の振袖を選んでいる時でした。いままで様々な手芸をかじってきましたが、50才を前にまだやってみたい手芸があるとは!と、自分の作りたい欲に笑ってしまいました。

振袖選びは、わたし自身が約30年前の成人式でレンタルしたお店が続いていたので、そちらに伺ったのですが、長女とまだ高校生の次女と3人で、あーでもないこーでもないとそれはもう楽しい時間でした。
たくさん用意された振袖の中からより似合う色は?柄?と試着して写真を撮ってをなんど繰り返したか。
これだ!という1枚に決めてから、今度は小物を。
帯や帯揚げや帯締め、半襟など。。。
するとテンション高く始めてしまっただけに、この頃にはもうへとへと…。

「最後に髪飾りですが」と担当さんに言われた時には、最初のわくわくはどこへやら。
髪飾りかぁ。。。もうどれでもいいんじゃないの?ってだいぶ投げやりになっていました。

そして目の前に並べられた簪たち。

さて。カラフルな簪を前に困りました。
長女の決めた振袖は王道の赤。
担当さんも「お嬢さまのお振袖は赤ですので、どの簪を選ばれてもお似合いになると思いますよ」とアドバイスしてくださいました。

確かにどれを選んでもおかしくはないのはわかる。

わかるけども。

どうしても気に入るものを見つけられませんでした。
そして追い打ちをかけるように(いやそんな気持ちはなかったはずですが)担当さんが言いました。「髪飾りはお買取りになります」

(うわー!高価!これでいっか……… に出せる金額じゃない!
 そうだ。作ろう。うん作る。きっと私なら作れる!)

へとへとになっていたはずなのに、いや、その疲れ果てた挙句のハイな精神状態のおかげなのか、その時にはすでに作る気満々。しかもなぜか自信も満々になっていたわたしは、並べられたたくさんの簪を 表だけではなく裏側まで写真におさめ、これが「つまみ簪」っていうものなのね…としっかりと心にメモしたのでした。

長女には、母の心の声が届いていたようで、帰り道では「あの髪飾りさ、きっとママが作った方がわたしにぴったりのものができる気がするの。作ってほしいな♡」と。

すっかり作る気で、もうスマホで検索を始めてましたが

「え?そう?そんな嬉しいことを言ってくれるならママがんばるよ!」

こんな風に、わたしのつまみ細工チャレンジは始まりました。