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■言葉にできるは武器になる。

何と言ってもタイトルが秀逸です。さすが電通のコピーライターさんです。斜め読みでも十分勉強になります。

プラトンの言葉から始まる第1章

賢者は、話すべきことがあるから口を開く。
愚者は、話さずにはいられないから口を開く。

プラトン

なるほど、と。話す前には準備が要るんだよね、と。

本書ではまず、「言葉の伝わり方」にもレベルがあることが示されます。

①不理解・誤解→②理解→③納得→④共感・共鳴

本当の「伝わる」とは「動きたくなる」ことを意味する、つまりは上記のレベル④まで到達してはじめて「伝わった」と言えるとし、その「伝え方」を伝えようとされています。

※ちなみに、私がnoteで始めている「説明力養成講座」は上記の②~③のレベルまでの「伝える」にフォーカスしています。

閑話休題。

第2章のテーマは「思考」

レベル④までの「伝わる」を目指そうとした場合、そもそも表現のレベルではなく、その一歩手前の思考のレベルで、言葉の解像度を上げていく必要があると言います。そして、その思考法を7ステップで紹介しています。

①アウトプット→②連想と深化→③グルーピング→④視点の拡張→⑤客観性の確保→⑥逆転の発想→⑦複眼思考

特に⑥⑦はあまり意識していなかったので、ここで「なるほど」と思った次第です。

いよいよ第3章で「表現」の話に

ここでは2つの戦略が示されます。

第一の戦略は、日本語の型を知るということ。

①比喩・擬人/②反復/③対句/④断定/⑤呼びかけ&誇張・擬態

どれも学校の教科書で出てくるような内容。改めて整理されると、コピーライティングも特殊能力が必要ではないという気がしてきます。

そして第二の戦略は、「もう1歩先」の表現を目指そうとするもの。

①ターゲッティング/②自分の言葉を豊かにする/③先鋭化/④リズムの重要性/⑤動詞にこだわる/⑥意味の発明/⑦意味の解像度を上げる

ほーっ! どれも難しいことを言っているわけではないのですが、普段からできているかと言われると、そうでもない気がします。個人的には、④⑦はわりと意識していましたが、それ以外は微妙。これらを踏まえれば、もっと豊かな伝達表現ができそうです。

同僚のオススメで斜め読みした程度ですが、手元に置いておきたい一冊となりました。

#書評というほどでもない書評
#言葉にできるは武器になる
#梅田悟司

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