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詩#7 伝える
森に包まれ
鳥の声に耳をすます
ティルルルル
ツゥイツゥイ
ピジューピジュー
いくつかある鳴き声を組みあわせ
鳥は鳥の会話をしていることがわかる
うつくしい歌のように
しかし もっと切実で
鋭い 生きるための呼び交わし
木々に背すじをただし
わたしはわたしのことばを考える
おだやかに波うつ身体が
内側へとひらかれる
語りかけられた記憶
文字のむこうの見えない相手
耳の奥に蓄積されたたくさんのことば
そのひとつを
くちびるにのせ
空へとかえす
きみに伝わるように
鳥のことばに耳をかたむけながら
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