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人をほめる

たとえちょっとしたことでも、ほめられて悪い気持ちにはならない。

たとえば、髪形を変えたとき、そのことに真っ先に気づいて
「雰囲気かわりましたね。とっても似合ってますよ」
と言われると
「ありがとう」
とにっこりと笑顔になってしまう。

仕事の成果や作品の出来に
「いいね」
「すごいね」
と言われると
「いえいえ、まだまだです」
なんて謙遜してしまうことも多いが、本当は素直に
「ありがとう、ほめてもらってうれしい」
と受け取ったほうがいいのかもしれない。
相手がお世辞や口先だけで言っているとわかったとしても。

子どもと接する仕事についていたときは、なにかしらほめる箇所をみつけて、それが子どもに伝わるようにこころがけていた。
特別むずかしいことではない。
「さかあがりなんどもトライしていてすごかったね」
「鳥の名前をたくさん知っているんだね。教えてくれてありがとう」
「消しゴムかしてもらって、たすかっちゃった」

それに、子どもはできないこともたくさんあるけれども、大人よりよく物事を理解していたり、研究熱心だったり、知識が豊富だったりするのだ。
そのひとつひとつに気づけば、心から
「すごいね」
という言葉がでてきてしまう。

大人相手だと、社交辞令のひとつも言わねば、と身構えてしまうこともあるが、相手の気持ちに届くようなさらっとしたほめかたができればいいと思う。
そのためには、相手の小さな変化を見逃さない観察力と、それを言葉にすることにためらいをもたないことが大事だと思う。
ほめることには、タイミングのよさも必要だから。

考えてみれば、子どもたちからもたくさんほめてもらえた。
ほめられることはうれしいことだ。
でも、自分がほめることで、相手がうれしい気持ちになっているのをみるのは、もっとうれしいことにちがいないのだ。

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