ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE【「ロケ地」から見る日本の(繁栄と衰退)】
2023年公開の「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」を見た私の感想です。
※映画の❝ストーリの詳細❞には一切触れていません。
イタリアのローマやヴェネツィア(※同義の❝ベニス❞は英語での呼び名)を中心にロケが行われ、映像の美しさが際立つ映画でした。
(※東京ディズニーシーのアトラクション「ヴェネツィアン・ゴンドラ」はまさにこのヴェネツィアの水路をモチーフにしています!)
ローマでのカーチェースシーンを観て私は思ったことがあります。
それは、ちょっと悲しいことですが、『日本でロケをしたら、ここまで映えない・・・』です。
と言うのも、ローマ・ヴェネツィアが最高のロケーションを本作に提供していました。
Googleストリートビューを見ていただくと一目瞭然なのですが、これらイタリアの街は、どこを見ても石造りの統一した建物が続き「これぞ中世ヨーロッパ」という世界観を作り出していました。
日本でも、京都・奈良であれば景観保護としてコンビニやコーヒーショップの看板をモノトーンにした配慮がなされていますが、それでも鉄筋コンクリートのマンションやアパート、商店が一定度立ち並んでいます。街全体を観光地に仕上げているイタリアには及ばぬところです。
この他に、映画のロケ地として日本のデメリットに、撮影許可の取得がしにくいというのもあるようです。
映画の撮影では、大通りを封鎖するなどの措置が必要で、ロケ地の商業や観光、住民には短期的にはネガティブな影響を及ぼすことがあるでしょう。
しかし、世界各地で上映される映画のシーンとなれば、観光PRとしては最高の材料になります。
こういった視点を持って、日本が外国映画のロケ地招致や受け入れをもっと積極的にしてもいいのでは?と思いました。
セリフで予想!日本の市場価値
劇中序盤、「日本」というセリフが出てきます。
今作も、主人公イーサン(トム・クルーズ)が世界レベルのトラブルに向き合い、国家間の争いに巻き込まれていくのですが、アメリカとイギリス以外の国を列挙するセリフの❝最初❞に「日本」が挙げられていました。
日本人としては、嬉しいことではあるのですが、果たしてこのリップサービスは10~20年後も維持されるのでしょうか?
というのも、映画はその製作に莫大な製作費をかけており、興行的に成功させねばならないビジネスでもあります。
(※本作では2.91億アメリカドル、日本円で400億円超の製作費がかかっているとされています)
当然、配給先として大きな利益が見込める国を優先・考慮した脚本が作られることになります。私はこのセリフから、現在の日本はまだそういった対象国になっているのだと理解しました。
とは言え、2050年代に、日本の総人口は1億人を割り込むと予想されています。市場としての日本の立ち位置が今後どのようになるのか・・・ハリウッド映画はそのリアルな指標となり得るでしょう。
ヒロインの起用
最後に、本記事のタイトル…日本の(繁栄と衰退)と全く関係ない考察を書いて終わります。
M:Iシリーズにおける、ヒロインの年齢に関する考察です。
今作では、ヒロインにヘイリー・エリザベス・アトウェルが起用されています。1982年4月生まれの41歳です。
主人公のトム・クルーズが1962年7月生まれの61歳ですから、年齢差は20歳です。
過去作と比較すると…
1996年公開の第1作目のとき、トムが34歳でヒロインのエマニュエル・ベアールが当時32歳でトムとほぼ同年齢でした。
2000年公開の第2作目では、トム38歳でヒロインのタンディウェ・ニュートンが27歳で年齢差は11歳!
2006年公開の第3作目では、トム44歳でヒロインのミシェル・モナハンが30歳で年齢差は14歳!
(※2011年公開の第4作目もヒロインをミシェル・モナハンとすると変わらず年齢差は14歳!)
2015年公開の第5作では、トム53歳でヒロインのレベッカ・ファーガソンは31歳で年齢差はなんと22歳になります!
(※2018年公開の第6作目もヒロインをレベッカ・ファーガソンとすると変わらず年齢差は22歳!)
M:Iシリーズでは、トム・クルーズが約30年間も主役を演じ続けていることと危険なアクションに自ら挑戦していることに毎回注目が集まりがちですが、今回私はヒロインとの年齢差に注目してみました。
今作で初めて20~30歳台でないヒロインが起用されたことは興味深いことではないでしょうか。
トムとヒロインとの年齢差があまりにも広がると、ストーリーや設定に違和感が出ることからキャスティングの多々ある条件のひとつにヒロインが若すぎないように!という条件が盛り込まれたのではないかと私は予想しました。
映画ひとつをとっても、ストーリ以外の部分から発見や気づき、勉強になることがあります。次作もまた楽しみです。
ここまで、お読みくださいありがとうございました。
by きよみ(カボスkiyomi🍊)
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