熱帯の気候区分
↓昨日↓の続きです。
半年後に移住するかもしれないチェンナイの湿度を調べていて、どうやらチェンナイにはある程度はっきりした雨季と乾季がありそうだということがわかった。
そこで、ケッペンの気候区分による区分けを調べてみると、チェンナイはサバナ気候に属しているとのこと。
年間の気温差が小さい熱帯気候ではあるが、チェンナイは最も暑い時期の最高気温が35〜40℃、最も涼しい時期の最低気温が15〜22℃と年間を通じた若干の寒暖差があるようで、以前住んでいたジャカルタとは異なる気候であることが判明した。
ジャカルタと同じような感じだと思っていたので意外だ。
ちなみにケッペンの気候区分によると、熱帯はさらに以下の3つに細分化される。
・熱帯雨林気候
・熱帯モンスーン気候
・サバナ気候
上から順番に年間の降水量が多い順になっており、つまりサバナ気候は熱帯の中では相対的に湿度が低いエリアであると解釈できる。
ジャカルタは熱帯モンスーン気候で、それぞれの細かい気候区分の間に大きな差はないと思われるが、チェンナイの気候をイメージしやすくするために、サバナ気候には他にどんな都市が含まれているのか調べてみた。
ぼくが行ったことがある都市だと、バリ島、ホーチミン、バンコクが挙げられている。
へー、バリとジャカルタは気候区分が違うんだ。
そのうち、ホーチミンは夏も冬も行ったことがあるので季節ごとの気候差を思い出してみたが、夏と冬でそこまで差があったようには思えない。
いずれにせよ、熱帯という大きな括りでは同じであるし、そこまで気候区分の違いに神経質になる必要はないのだろう。
さて、チェンナイの話はこれで以上なのだが、気候区分を調べる中でとても面白い発見をした。
寒いのが嫌いで乾燥肌のぼくにとって、1年中高温多湿な熱帯雨林気候はユートピアなのだが、なんと日本にも熱帯雨林気候の場所があるのだ。
それが、沖縄の先島諸島。
宮古島や石垣島などの、沖縄本島と台湾の間に点在する諸島群である。
ケッペンの気候区分は、気温と降水量を指標にしてグループ分けがなされているが、先島諸島は以下に示す熱帯雨林気候の条件を満たしているらしい。
熱帯雨林気候の条件
・最寒月平均気温が18℃以上(ヤシが生育できること)。
・年平均降水量が乾燥限界以上。
・最少雨月降水量が60mm以上。
熱帯雨林というとアマゾンやカリマンタンのジャングルなど、じっとしているだけでも大量の汗をかいてしまうような環境を思い浮かべるが、気温の条件は意外とゆるい(?)ことがわかる。
調査を進めていくと、さらに興味深いことがわかった。
以下、Wikipediaの宮古島のページより抜粋。
気象庁の1971年 - 2000年の平年値では最寒月平均気温が17.7°Cで、18°Cをやや下回り温帯湿潤気候に相当していたが、1981年 - 2010年の平年値で最寒月平均気温が18.0°Cとなり熱帯雨林気候の条件を満たした。
いわゆる気候変動の影響だと思うが、宮古島が熱帯雨林気候に区分けされるようになったのは最近のことらしいのだ。
ということは、さらに数十年後には沖縄本島も熱帯雨林気候になる可能性がある。
環境問題のことを一切考慮に入れなければ、寒いのがとにかく嫌いな人間にとって温暖な地域が増えるのは嬉しいことだが、自分の身近な地域で気候区分が変化するほど容赦なく気候変動が進んでいることに危機感を覚える。
ということで今日のまとめは、
みんな、地球には優しくしよう!
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