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インド英語

英語に関して、どの国にも独特の「訛り」というものが存在する。
中でもインド英語は、特にクセの強いものとして知られている。

インド移住当初、ぼくもインド人の話す英語が聞き取れずに苦労したものだった。
しかし、今までの人生で日常的に英語で会話する機会がなかったため、インド英語だから聞き取れないというよりも、そもそも英語自体の聞き取りができていないのではないかという疑いもあった。

インドにやって来てから半年以上がすぎた現在、だいぶ英語の聞き取り能力が上がった気がする。
相手の言っていることを完璧に理解できるわけではないが、何を言っているのかさっぱり分からない、ということは無くなった。
「英会話能力が上がったぞ」と喜んでいた……のだが。

さて、半月ほど前に職場に新しい日本人スタッフが赴任してきた。
彼はイギリス在住歴があり、英語が堪能だ。
ところが、そんな彼でもインド人との会話では骨を折っており、何度も聞き返すことがよくある。
その一方で、ぼくは一発で聞き取れるようになっているため、おこがましくも通訳のような役を買って出ることもある。

インド人の話している英語が聞き取りづらいというのは理解できるのだが、彼が話している英語が相手に伝わらないという場面も時折ある。
ぼくが代わりに英語で言い直すと、通じることが多い。
自覚は全くないが、ぼくの発音もインド人ぽくなっているのかもしれない。

以前、YouTubeでインド人とアメリカ人が英語で話している動画を見た時、インド人が言っていることは理解できるのに、アメリカ人が言っていることは全然分からない、ということがあった。

どうやら、英会話が上達したというよりも、インド人と英語で会話するスキルが上がったということらしい。
ぼくの人生の中で、日常的に英語を使用するのはインドが初めてなので、「インド英語=スタンダードな英語」というふうになってしまった。
「英会話力が上がった」なんて喜んでいたが、アメリカやイギリスに行ったら全く話にならないのだろう。

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