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万博とは何か

10月1日に開幕したドバイ万博にちなんだトピック。

↑ドバイ旅行記はこちら。


過去の記事の宣伝を挟んだところで、さっそく本題。
「そもそも万博って何なの?」
ぼく自身が気になって色々調べてみたので、その調査結果をまとめてみる。


「万博」をざっくりと

万博の正式名称は、「国際博覧会」あるいは「万国博覧会」
英語名だと「Universal Exposition」で、「Exposition」を「博覧会」と訳したのは福澤諭吉だと言われている。
彼は1862年に開催された第2回ロンドン万博に、日本使節団の一員として参加していた。

パリに本部を置く博覧会国際事務局が、国際博覧会条約に基づいて開催を承認された博覧会のみが、国際法上「国際博覧会(万博)」を名乗ることができる。


万博のコンセプト

国際博覧会条約によれば、万国博覧会は「公衆の教育を主たる目的」としていて、「文明の必要とするものに応ずるために人類が利用することのできる手段又は人類の活動の一若しくは二以上の部門において達成された進歩若しくはそれらの部門における将来の展望を示す」ために開催されるとされている。

簡単に言うと、「人類が築き上げてきたその時代の技術・芸術の頂点を世界に向かって発信しましょう」ということ。

紀元前のエジプトやペルシアで国王即位祝典行事の一環として芸術品が披露されたり、古代ローマで辺境遠征後に奴隷や戦利品が披露されたりしていて、これを博覧会のルーツであるとする説がある。
現在の形式に原型となった国際博覧会は、1851年開催の第1回ロンドン万博。
初期の頃は技術力の誇示や国威掲揚の意味合いが強かったが、第1次大戦後からは大会ごとにテーマを設定し、特に「平和の象徴」としての側面が強調されるようになった。

時代の変遷に伴って「万博の意義」が問い直されるようになっており、大会のコンセプトもブリュッセル万博(1935) の「民族を通じての平和」や大阪万博(1970)の「人類の進歩と調和」から、ハノーバー万博(2000)の「人間ー自然ー技術」や愛知万博(2005)の「自然の叡智」へと、自然環境を意識したものへと変化している。


万博には2種類ある

万博は大きく分けて2種類ある。
「登録博」「認定博」である。
以前は「一般博」と「特別博」という名称が用いられていたが、区分けの仕方は大体同じ。

登録博
大規模で総合的な万博で、5年おきに開催される(今年のドバイ万博はコロナの影響で1年延期)。
開催期間は6ヶ月以内と定められている。

認定博
特定・専門的なテーマに絞って展示が行われる万博で、登録博の合間を縫って開催される。
開催期間は3ヶ月以内、会場面積は25ヘクタール以内と制約がある。


日本の万博

認定博も含めると、日本では万博が計5回開催されている。

日本万国博覧会(大阪万博)
(1) 会 期 : 1970年3月15日~9月13日
(2) 場 所 : 大阪
(3) テーマ  : 人類の進歩と調和
(4) 参加国  : 77カ国 4国際機関
(5) 総入場者数 : 6,422万人
沖縄国際海洋博覧会(沖縄海洋博)
(1) 会 期 : 1975年7月20日~翌1月18日
(2) 場 所 : 沖縄
(3) テーマ  : 海-その望ましい未来
(4) 参加国  : 36カ国 3国際機関
(5) 総入場者数 : 349万人
国際科学技術博覧会(つくば万博)
(1) 会 期 : 1985年3月17日~9月16日
(2) 場 所 : 筑波
(3) テーマ  : 人間・住居・環境と科学技術
(4) 参加国  : 48カ国 37国際機関
(5) 総入場者数 : 2,033万人
国際花と緑の博覧会(花の万博)
(1) 会 期 : 1990年4月1日~9月30日
(2) 場 所 : 大阪
(3) テーマ  : 花と緑と生活の係わりを捉え 21世紀へ向けて潤いのある社会の創造を目指す
(4) 参加国  : 83カ国 37国際機関、18園芸関係等の国際団体
(5) 総入場者数 : 2,312万人
2005年日本国際博覧会(愛・地球博)
(1) 会 期 : 2005年3月25日~9月25日
(2) 場 所 : 愛知
(3) テーマ  : 自然の叡智
(4) 参加国  : 121ヵ国 4国際機関(国連は国連本部を含む33の国連関係機関を含む)
(5) 総入場者数 : 2204万9544人


万博エンブレム

オリンピックのように、万博ごとにテーマを象徴したエンブラムが作成されている。

上記の公式サイトから過去の大会エンブレムを全て閲覧することができるが、登録博のエンブラム一覧は以下の通り。

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1937年まではポスター調で、ニューヨーク万博(1939)以降、抽象的なエンブレムが用いられ始めている。

日本で開催された万博のエンブレムをピックアップすると以下の通り。

大阪万博(1970)

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沖縄海洋博(1975)

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つくば万博(1985)

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花の万博(1990)

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愛知万博(2005)

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2025大阪万博

ここまで主に万博の歴史を振り返ってきたが、最後に「これからの万博」を紹介する。

次回の万博は大阪で開催される。

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【開催期間】
2025年4月13日〜10月13日

【開催場所】
大阪 夢洲(ゆめしま)

【テーマ】
いのち輝く未来社会のデザイン

【基本計画の5つの柱】
①海と空を感じられる会場
②世界中の「いのち輝く未来」が集う万博
③未来の技術と社会システムが見える万博
④本格的なエンターテインメントを楽しめる万博
⑤快適、安全安心、持続可能性に取り組む万博

【大会エンブレム】

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大阪・関西万博まで、あと1287日!



参考


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