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【一眼ガンプラ道】ボケの話

人物撮影のときは絞り開放で撮影することが多い。背景ボケの絵作りのためだ。背景ボケの人物写真は「あなたしか目に入らない」というメッセージを秘めたドラマチックな見栄えになる。だがガンプラは違うのだ。

まず被写体との距離が違う。ガンプラの場合はほぼレンズの最短撮影距離で撮ることが多い。一方で人物撮影の場合、そこまでモデルに近づくことはない。

距離が近いということはつまり、ミリ単位で前後の遠近にボケが生じてしまうということだ。かっこいいバックパックのディテールがボケボケになるとか、前に構えたシールドのディテールが死ぬとか、要するにガンプラ写真で見せたい、見てもらいたいところが不必要なまでにボケてしまう。

これは「水星の魔女」の主人公、スレッタ・マーキュリーのフィギュアプラモと、彼女が搭乗する機体ガンダムエアリアルを並べたものだ。実物はほぼ同じ大きさなので横に並べるとまるで様にならない。

なので数センチほど機体を後ろに配置して程よくぼかす。あおるようなアングルで撮ることにより距離感が生まれ、実サイズの違和感をある程度解消できている。しかしこれでもF13まで絞っている。

開放のF2.8で撮るとこうなってしまう。ボケ過ぎ。ちなみにヘッダー画像のライジングフリーダムもF2.8で撮ったものだけど、やっぱりF10以上で撮った方がディテールがパキっとしてかっこいい。ヒケ(パーツの凹凸)も目立ってしまうけどね。


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