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暑かった&楽しかった、そして脚が攣りまくった_谷川岳

ほんとは初めての八ヶ岳登山(硫黄岳)に行く予定だった。
それは単に八ヶ岳に行ってみたい…だけではないということに、改めて気がついた。

来月に、立山に行くことにしている(私にとって特別な場所の一つ)。できれば縦走をしたい。その前に、標高高め・石や岩ゴロゴロの登山道を歩きたかった。
同じコースで各社でツアーが開催されているが、そのうち、何回かのシリーズとして立山縦走の前に硫黄岳を登るツアーが事前練習として組まれているものがあり、それを参考に、私のステップアップのためにも硫黄岳に登りたいと思った。

公共交通機関で硫黄岳にアクセスするのは時間もかかり、自分の歩行スピードからは泊まりが安全だと考えて、宿と電車を手配していた。

しかし、天気予報は2日とも雨☂️
登山に雨は想定内だというのは重々承知だが…単独で、まだ歩いたことのない、チャレンジになりそうな山行をマネジメントできる力はまだない、と思った。(高尾なら雨でも大丈夫だけど)
一方で、八ヶ岳の森🌳は苔も生き生きして、雨の方がむしろ美しいのだろう🌱と思った。雨の散策も素敵だろうな…とさんざん迷っているうちに…

上記の"そもそもの目的"を思い出した。
そう、今回はリフレッシュではなくトレーニングなのだ。と。。
うん、延期しよう。と決まった。

日帰りでしっかり歩ける、比較的標高のある山をいくつか調べているうちに…谷川岳にまだ登っていないな。と思った。
私の好きな登山youtuberとよちゃんの、天神尾根の動画がタイミングよく目に入った。(とよちゃんは超・健脚なので、真似してはいけないのだけど…)
これも何かのタイミングかなと思い、登ってみることにした。

前置きがまた長くなった。

7時50分に新幹線🚄上毛高原駅で降りると、ダッシュする登山者の方々が複数。高尾もそうだけど、このバス争奪戦みたいなのがどうもイヤ。などというのは綺麗事…というのが後でわかった。
私は幸い8時の谷川岳ロープウェイ行き始発バスに乗れたのだが、なんと臨時便がなかった😳ぎゅうぎゅうに乗り込んでも、停留所に残された長蛇の列…30分後の次発まで待たなければならない、とのことであった…
土曜日ではあったものの、翌日から天気が不安定なのは確かなようで、私と同様に晴れを狙ってくる登山者は多かったと思う。

ロープウェイ切符売り場では15分ほどでチケットを購入できた。
谷川岳ロープウェイ、土合口駅から天神平駅まで上がっていく。

9時10分ごろ乗れました。ロープウェイのみ往復3000円
天神平駅へ一気に登っていきます。ザ・夏山⛰️ゴンドラ内も暑く、汗が吹き出す💦
天神平駅に到着
天神峠へはリフトで上がれます。今回はパス。

9時半に登山開始。時々吹く風は涼しいけど…ほぼ無風なので既に暑い💦

木々の間から目標地を臨む

10時過ぎ、熊穴沢避難小屋に到着。ここから本格的に急登がはじまる。

鎖やロープのある道が何箇所か続く。それらに頼りながら登る登山者もいたけれど…使わないでもなんとか登れた。(👈自分の成長を感じた)
というのも…途中までロープを持たずに登りながら、あ、ちょっとここは持ちたいな、とロープをつかんだ瞬間に、後続の登山者にロープを引っ張られてしまったタイミングがあった。反対の手で岩に触れていたのでなんともなかったが、そういうこともあるなと改めて体験した。リスクの高いアルプスの岩稜帯などであれば、先行者が通過するまで後続者は待つ、ということは守られていると思うが、混雑している近場の山では違うんだな、と。

30分あまり、そんな岩岩の急登が続いた。(渋滞しており写真なし)

参考までにサイト(YAMA HACK)からお借りしました。https://yamahack.com/5803#targetB
こちらも上記サイトから。

ここまで岩岩続きは初めてで、どちらかというと岩場は苦手なはずだったけどなんか楽しくなってきた。
でも、ず〜〜〜っと陽に照らされながらの急登で、心拍数は上がりっぱなし。

ようやく天狗の留まり場に到着。

上記サイトから。右上に岩がちらっと見えますが、そこに登れます
天狗の留まり場の岩からの眺め(岩のてっぺんに立つのはやめときました)

腰掛けて、行動食(カロリー爆弾😆)のこしあんドーナツ(どら焼きが買えなかった)を頬張るも…日陰がないので休息を取った感じが全然しないまま、肩の小屋へ向かう。

深い青い空

小屋が見え隠れしたような?気がしてからがとても長く感じた。すぐに息が上がり、足が止まる。とにかく暑い。。。周囲の登山者も同様に、暑い暑いとぼやきながら、少し進んでは止まって呼吸を整えている。中には引き返そうか?と話している人もいる。

なんでこんなことしてるんだろ?と苦笑するような気持ちになりながらも…時々振り返り、雄大な景色を眺めては、もう少し頑張ってみようかと気持ちを持ち直す。

やっと、肩の小屋へ到着。

肩の小屋の前からの景色

ここを進めば平標山まで行けるらしい…歩いてみたい、という気持ちと、今の身体の状態(ギリギリ💦)との乖離がなんか面白い。
身体は正直なところここまでで引き返すのもありな状態(今思えば完全に暑さにやられていた)。でも…

トマの耳が見えているので、進むことにした。でもここからがさらに長く感じた💦
西黒尾根との合流
西黒尾根を登るのは、今の私には到底無理…と思いながらも、雄大な景色を眺める

いやもう、ギリギリだな…と感じながらもなんとか足を進めて、
予定より少し遅れた11時50分ごろ、谷川岳山頂(トマの耳)に到着した。

初めての山域でもあり、山座同定できず。まだまだたくさん知らない山がある…
トマの耳から、オキの耳を臨む

谷川岳は双耳峰だ。もちろんオキの耳まで行くつもりで計画しているが…う〜ん行けるかな?という複雑な気持ちが生じた。
少しでも稜線を歩いた気持ちになりたくて、オキの耳をとりあえず下ってみた。ここが結構傾斜のきつい下りで、太ももに違和感が生じた。

トマの耳を通り過ぎて下った後に振り返ったところ。登山道の反対側は断崖絶壁

日陰は全くないが、登山道の横にスペースがあったのでしばし休憩。太ももとふくらはぎが少しぴくついている。膝が抜けるような感覚もある。

改めてオキの耳を眺める

稜線を眺めているのも気持ちが良い…はずだが、直射日光が暑く、風もほとんどないので長居も辛くなってきた。
うん、今回はここまでにしよう。あの岩岩を下らないといけないのだから。
案の定、オキの耳へ登り返すところで、違和感のあった太ももの内側の筋肉が攣り始めた💦うん、引き返すので正解だ。

肩の小屋を見下ろす。ガスが上がってきた。
熱中症になりかけているかもしれないので、肩の小屋の中で休憩させてもらう。
ぼっとんトイレあり。

20分ほど休憩させていただき、小屋をでる。下りで膝の痛みが出ないように祈りつつ、再度下山を開始…したところで、再び脚が攣り始めた。今度は複数箇所。

山歩きを開始した当初はわかりやすくふくらはぎが攣ったりしていたが、最近はふくらはぎが攣ることは滅多になく、大腿内側や下腿の足首周りなどが攣っているような感覚が多い。こうなると、脚をどっちに向けてもどこかの筋肉にとっては攣りを助長する感じになるし、そのままにしておくと脚全体が攣るような感覚で脚を動かせなくなるので…とりあえず休むしかない。座ってストレッチをしながら水分・塩分補給をする。
こむら返りの特効薬・芍薬甘草湯を内服する。

相変わらず日陰はないが、ガスが出始めたのはむしろありがたい。今回は最初から経口補水液パウダーを溶かしたものを飲んでいたが、量が足りなかったか?

その後も、何度も攣る脚をなだめなだめ、ゆっくり下山する。
休憩中に、天神尾根を見下ろしながら景色を楽しむ。

ここをこれからずっと下っていく
稜線が綺麗。登りの時の方が晴れていたのでさらに美しかったが写真を撮りそびれた
天狗の留まり場を上から見下ろす。ここではあまり休憩を入れずに通過。


岩場での渋滞も適度なペースダウンになり、幸い私自身が大きな渋滞を作ることはなく通過できた。

再度樹林帯に入る。このタイミングでの小さな登り返しは地味に脚に堪える
天神平駅

14時30分、天神平駅へ下山した。
オキの耳をパスしたので、ほぼ予定通りの時刻に戻ってきた。
どのバスに乗れるか微妙なところだったので、すぐにロープウェイに乗って土合口駅へ。
とにかくクールダウンしたいので売店でアイスを…と思ったがなかったため、冷凍で売っていたこちらを購入。

塩クリーム大福?だったかな。売店のお姉さんは「溶けてから大福の硬さで食べてね♪」とのことだったが…もちろん待てずに凍ったままいただきました…十分美味しかったです💕

よくあの脚で下ってこれたなあ、というのが最初の実感。
次の感想は…岩場の下りも楽しくなってきた♪高度感に対する怖さも感じなかった♪というもの。(👈成長を実感)
石や岩がゴロゴロしている立山も、なんとか歩けそう、そんな気持ちになった。

一方で、体力的なことにはまだ課題が残った。
前ももを酷使しすぎて生じる膝痛は、今回は生じなかった。代わりに、主に大腿内転筋が攣ったのだが、初めてこの状況になったのは丹沢大山。岩がゴロゴロする急登という点で共通しており、自分の傾向として把握しておきたいし、筋トレも意識してやってみたい。
日陰で休息が取れない、というのも無視できない。
歩行ペースも早くなりすぎないように気をつけてはいたものの、今回は体力・気候条件含めるとまだまだ私にとってはオーバーペースだったのだろう。

稜線の美しさを改めて目にして、歩きたい、という気持ちを再確認した。
その一方で、今の自分では稜線歩きを楽しめないだろう、とも思う。稜線に着くまででいっぱいいっぱいになりそう。
身体の準備、歩き方の工夫、工程の組み方など、まだまだやれることはたくさんあるなと思うし、一つずつそれらを積み重ねればきっといつかは…という期待も生まれた。

すっかり山歩きの沼にハマったな、と思った一日だった。

*今回引用した写真は、下記のサイトからになります。事前にこれを確認しておけばよかったな。