見知らぬ女性との世界一不毛なやりとり
日雇い派遣で洗剤の工場に行ったときのこと。
その工場で働く女性とパートナーを組み、作業にあたることになった。30代後半くらいの少しふくよかな、おっとりした綺麗な女性だった。
その女性は物静かでほとんど話すことはなく、人付き合いの悪い私にとってはベストパートナーと言えた。
静かな部屋で、私たちはふたりっきりで黙々と作業に励んでいた。
「……………」
「……………」
「……………」
「……………」
「あの、きよさん、ちょっと聞いていいですか?」
「はい。どうぞ」