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売れる数や量よりも その売り買いの質や お客様との心の交流こそ 商いの本来の姿です

行動の量をこなせば、行動の質が向上するとされる「質量転化の法則」。
本当にそのとおりなのでしょうか?
たとえば宇宙船で月から地球に還るとき、出発点で方角が1度違ったとします。
すると到着するころには、地球5個分ずれた虚空を漂うことになります。
正しいあり方と、進む方向を確かめられる羅針盤があってこそ量は質を向上させます。

古事記の序文に「稽古照今(古[いにしえ]に稽[かんが]え今に照らす)」という言葉があります。
過去の出来事や先人の教えから学び、現在の事象に照らし合わせて教訓を活かすことです。武道や芸能では今も稽古と言い、日々実践されている営みです。
何の「量」をこなすかを見誤れば、質は良くなるどころか、悪くなる一方です。
量が質に転化するために必要なのは行動の量ではなく、稽古の量なのです。

商いにとって、稽古とは何でしょうか? 何が羅針盤になるのでしょうか?
それは理念とお客様の心。
理念の実践を通じて、売り買いの中にあるお客様との一期一会に専念しましょう。
「ありがとうございます」と気軽に言いますが、それは本当に有り難い“奇跡”。
質の高い商いのみが“奇跡”が繰り返される量につながるのです。

【今日の商う言葉】
売れる数や量よりも
その売り買いの質や
お客様との心の交流こそ
商いの本来の姿です

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