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今日の商う言葉

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「商人の父」と言われた商業経営指導者であり、経営思想家の倉本長治が遺した膨大な著作・発言の中から、そのエッセンスをコンパクトな言葉にまとめて超訳、私なりの解釈を添えます。 日々の…
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2021年2月の記事一覧

良い商人ほど悩み 悩む商人ほど学ぶ 学ぶ商人ほど良くなる こうして商人は成長する

生前に売れた絵はたった一枚という画家がいました。 19世紀後半、ポスト印象派を代表する画家…

笹井清範
3年前
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本当の友だちとは 反省したり改善したり 正しく生きるときに 最も大切な存在です

「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とす」 千鍛万練――戦国から江戸初期の剣豪、宮本武蔵…

笹井清範
3年前
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利益は大きいから 見事なのではない 質の良さを伴ってこそ 本当の価値がある

売上高は? 店数は? 客数は? 仕事柄、私は取材でこんな質問を数多くしてきました。 これら…

笹井清範
3年前
3

商人は生活者の身近にいて 専門家としての深い知識と 親しい隣人としての誠実さで 暮…

世の中の人々のために役立つ仕事をしているのだという自覚。 扱う商品についての専門家である…

笹井清範
3年前
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商いの目的は 儲けではなくお客様満足 その目的の先にこそ 皆が幸せになる繁盛はある

私たちの暮らす社会はいつの時代も、人間社会ならではの問題を抱えてきました。 けれども、そ…

笹井清範
3年前
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苦しさに見舞われたとき 商いとは一生のうちに何人を 幸せにできるかにつとめる 貴い…

同訓異字とは、異なる漢字ながら同じ訓読みをする言葉の組み合わせのことを言います。 その一…

笹井清範
3年前
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小才は縁に出会って縁に気づかず 中才は縁に気づいて縁を生かせず 大才は袖すり合った縁をも生かす 結縁、尊縁、隨縁こそが商い

日本初のセルフサービス衣料品店をつくり、人材育成に尽力された西端春枝さんの著書『縁により縁に生きる』は折々に読み返す大切な一冊。 縁を大切にし、縁から学び、縁を広げ、縁を活かした半生が感動的に描かれています。 春枝さんは、縁を大切に生きた商人でした。 「だからな、あんた、あんたも縁を生かさなあかんで」 春枝さんは、私にそう教えてくれました。 「煩悩具足の教えのとおり、人間は生きている限り煩悩から逃れられん。どんな人も一緒や。それを自覚した上で、縁を生かして誠実に生きなさい」

良い店員は 良い店主の元に生まれ 良い店主は 正しい志の元に生まれる

「道の精なると精ならざると、業の成ると成らざるとは、志の立つと立たざるとに在るのみ。故に…

笹井清範
3年前
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お客様への愛情と親切を いっぱいに満たすには 狭くて小さな店ほど 手ごろなものはな…

小さな店を営むあなた、信念ある誇り高き商人になりましょう。 売上高やお客様の数が商人の価…

笹井清範
3年前
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商いに理想を持ち 高い希望と志を掲げよう それが自他の善に通じ 幸福につながるから…

金銭上の損得にばかりこだわるのが商人の本分ではありません。 それは、売り買いのたびに勤労…

笹井清範
3年前
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これからの商いは 感動の製造業として お金で買えない価値を 創造する難しい仕事にな…

愛情、おもいやり、まごころ、誠実さ……。 世の中で価値を認められているものの中には、金銭…

笹井清範
3年前
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世の中には金儲けを 恥じる風潮があるが 商売は儲からなければ お客様を幸せにできな…

本当の商売はとは何でしょうか? それは一品売るごとにお客様の喜びや満足が長く続く特質を持…

笹井清範
3年前
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すべての事柄は 常に変わっていく 変わらないのは 変わるという事実のみ

激動の変化の中にあっても、自分を見失わない教えがあります。 孔子の「君子九思」(『論語』…

笹井清範
3年前
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あなたを人間として信頼し 友情でつながるお客様を 毎日一人ずつつくりましょう それが商売の王道です

読者の中には、商売で財を成した人もきっといるでしょう。 しかし、人生がなんとなくむなしいと感じる朝はないでしょうか? 深夜に目覚めて、なにか敗北感にとらわれたような感じはしませんか? それはあなたが善いことをしたいと考えながらも、不十分だと考えているからです。 そういう反省のある人にこそ、悔いない商いの道は開かれます。 従業員やお客様と一緒に、手を取りあって喜び、肩を叩いて慰めあえていますか? 悔いなきまでに、愛と真実のある商売に徹しきれていると自分に言えますか? 儲けと引