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出雲にっきさんのZINEが素晴らしすぎて梅雨の憂鬱も消えた6月

6月のある日、出雲にっきさんのZINEが気仙沼から届いた。淡いサーモンピンクの封筒には確かに気仙沼の消印。長い旅を終えたZINEからは、暗い道と冷たい夜を通り抜けたはずなのに、にっきさんの温もりがあった。

ZINEと言っているものの、これは出雲にっきさんからのパーソナルな手紙だ。日記、詩、写真、様々な手法で紡がれた彼女の心が、封筒でまとめられている。ひとつひとつから気仙沼の日々が私に伝わってくる。水平線の先のきらめく光が私の目にも浮かぶ。大切に読まないと壊れてしまいそうな、彼女の瞳を通して乱反射する、透いた輝きに満ちていた。

写真と言葉が交互に綴られたミニフォトブックは、何度読み返してもすり減らないにっきさんの優しさがあった。丁寧に折り込まれた"あれ"は、秘密を共有したような気持ちになった。海の匂いがするチェキは、自分も同じ海を見たくなった。このZINEを読んで、彼女を育てた土地への興味がさらに湧いた。いつか気仙沼に旅したい。

ZINEには買った人それぞれへの個人的なメッセージが含まれていた。正方形の紙にぎっしりと書き込まれたにっきさんの文字。すべての言葉が愛おしくて胸いっぱいになった。ファンとして新参な自分にも彼女は言葉を持っていること、それが嬉しくて、どんなに感謝しても足りない気分だ。

もちろん私はこのZINEをお金を出して買っているのだけど、それでも思ってしまうのは、これはにっきさんのファンへの感謝の気持ちが形になった、ビジネスを超えたコミュニケーションということだ。ここには商品というよりも、より個人的な関係が存在していて、だからこそ私も感動して、このZINEが宝物になった。

少し話は変わるけど、常々、手紙というものは不思議だと思っている。今も私は、ポストに投函した手紙が相手に届くのが奇跡にしか思えないことがある。ポストの中はブラックホールに繋がっていて、投函した手紙がそのまま闇の中に消えてしまうのではないかという不安が今もある。

私がよく郵送で手紙を出す相手はアイドルであることが多いので、実際ちゃんと届いたかどうか確認出来ないことも多い。それも不安の要素のひとつでもある。とはいってもアイドルへのファンレターは、自分の手を離れると必ず書いたことを後悔してしまうので、相手に届かなくてもいいかなみたいな気持ちもある。

だからこうやって実際ににっきさんからZINEが郵送で届いたことが、郵便を信頼していないわけではないのだけど、とても奇跡なように感じてなんだか感動してしまう。気仙沼からの道のりを想像して、この世界の優しさに感謝してしまう。

本当は私もにっきさんに手紙を書きたい。今までちゃんとした手紙をにっきさんに書いてないのが唯一の心残りでもある。だけど今は難しそうなので、ZINEの感想をここに書くことにした。にっきさん本当にありがとう。あなたの愛に、私はますますにっきさんを好きになりました。またどこかで会えるといいですね。そのときまでお互いそれぞれの生活を大切に生きましょう。





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