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山科清春(やましな)
2015年8月11日 17:42
1 鈴の音、風の音、蹄の音。 草の海渡る、麗人の群れ。 装飾過多の斑馬 その背の鞍は御輿様 我見たり。 かつて見ぬ輝かしき女、 御鞍の上にありしを。 その面、眩しきほどに白く、 紅き唇まことに静やかにして、 遠く見つめる瞳の奥深さ。 美しき女なり、されど、悲しき女なり。 2 鈴の音、風の音、蹄の音。 黒髪に虹の簪、 遥か蒼穹に映