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【貰える物は何でも貰えプロジェクト】総括

さて、今年も残す所あと1日でございます。
で、今年の春から行っていた【貰える物は何でも貰えプロジェクト】の総括でもしておきますか…。

コロナ禍で多くの事業が止まり、経済的に逼迫した状況を緩和するために、政府指導で過去に例を見ない程の多くの給付金、補助金、助成金、無金利貸付等が行われた、訳ですが、オレとしても貰えるなら貰っておこうと言う趣旨で取り組みました。

【北海道社会福祉協議会:緊急小口資金】

これは一番はじめに見つけたやつで、モグリでも比較的簡単に申請出来ると聞いたので、ダメ元で申し込んでみた。
いわゆる無金利貸付なのだが、今回コロナ禍による影響で審査が随分と甘くなってるとの事で、モグリでも困窮していれば通る可能性が高いという話だった。
実際に行って見ると、特に特別な書類も必要なく(免許証などの身分証明書は必要だが)窓口で口頭で申込みが行われ、その場で貸付が決定しました。
申込後1週間程で入金し、1年間据え置き後、2年以内に返済するのが条件です。
つまり、オレは来年の5月から返済が始まる訳ですが、来年の5月時点でまだ経済的に困窮している状態ならば、返済が免除される可能性があるという特典付きです。
今回、一番心強かったヤツですね。

【中小企業庁:持続化給付金】

そして、色々問題が浮き出た「持続化給付金」。
これは、個人事業主や企業に対して、最大200万円(個人事業主は100万円)の給付が行われるシステムです。
中小企業庁が中心となって行われている奴ですが、幽霊会社が噛んでるとか色々ニュースにもなったので、サラリーマンの方でも知ってる方が多いのでは?と思います。

この申請には、令和1年度の確定申告が必須でした。
オレは、今までモグリで活動してたので、当然開業届も出してないし、確定申告も行ってませんでした。
「じゃオマエ、納税はどうしてたんだよ!?」ってお叱りを受ける訳ですが、税金を滞納してると税務署から担当官がやって来るんですよ。
でその担当官と収入が厳しい〜等の話をすると、担当官の方で必要な書類を用意してくれていたので、自分では何もしてなかった訳です。

それを今回、自分で確定申告と開業届を出して、受給資格を得ようと言うことです。
この手続を行っておかないと、コレ以降の給付金・補助金・助成金等は殆ど申請資格すら無い事になるので、重要な手続きでした。

確定申告の書類や、今年度の売上台帳の制作など、解らないことだらけでしたが、何度も税務署に通い、会計士や弁護士の先生方に相談しながら勧めたんですけどね。
ナマラ大変でした。

申請から1ヶ月ほどで審査が通り入金になりました。
金額的には今回最大ですが、事業継続というか、自身の命継続的な意味合いが多く、これは本当に助かりました。

【政府地方自治体:特別定額給付金】

俗に言う「アベの10万」です。
これはまぁ申請書類がちょっとアレだったんですが、間違わずに書けば誰でも受給できた奴なんで、詳細は割愛します。

【札幌市・北海道:経営持続化臨時特別支援金】

経営持続化給付金の北海道バージョンです。
基本的に「中小企業庁:持続化給付金」を受給した人が対象で、北海道と札幌市から5万円ずつ、計10万円が支給される奴です。
特に使途報告が要らないのでこれは結構助かりました。
必要書類等は持続化給付金準拠ですが、持続化給付金を受給した際のハガキが必要でした。

【中小企業庁:家賃支援給付金】

これは事務所経費の中でも家賃を対象に支援するというやつで、賃貸契約書や家賃の支払い実績の証明など、特定の様式がない書類を集めなきゃならないので、「これで本当にいいのか?」と思いながら書類を提出したやつですね。
また審査期間も結構長くて、忘れた頃に支給になってました。

【北海道ライブエンタメ連絡協議会:感染拡大防止助成金】

これは、北海道独自のシステムで、コロナ禍による窮地を凌ぐために、地元の音楽関係の事業者達が「一般財団法人・北海道ライブエンタテインメント連絡協議会」と言うのを立ち上げてくれまして、地元ローカルのミュージシャンや芸能関係者に対しての助成金を作ってくれました。

ウイルス感染拡大防止に全面協力することでそのための助成金が出るわけです。
「感染拡大防止取組キット」なるものが送られ、イベント毎にガイドラインに沿った感染拡大防止を行うことが条件です。
これは条件自体は普通に活動してれば問題無いのですが、オレは書類不備で一度差し戻しを喰らいましたが、なんとか通りました。

【文化庁:文化芸術活動の継続支援事業(A-1)】

これがものすごい意味不明な難関でしたね。
申請自体はさほど難しくないと思い申請したんですが、書類不備で数回差し戻されました。
その中でも一番意味不明だったのが、「事業名称」不備。

事業名称って、例えばオレは毎月行ってる「きやへん倶楽部」の配信事業の事なら「きやへん倶楽部」って書けば良いと思ったんですが、どうやらそういう事ではなく、「コロナ後に向けた技能向上・動画配信・オンライン〇〇会」等と何するかが具体的にわかる名称にしろという事だったんですね。
あと、事業収入証明書や本人確認書類が添付されてないと言う事で、オンライン申請して、書類添付し忘れなんて考えられないので、どこでロストしたかわからない。
まぁ、改めて送信したわけですが、意味不明でしたね〜これも…。

でも、無事に審査が通り支給が決まりました。
20万円だったんですが、まだ10万円しか入金されていませんけど…。😅

【北海道文化財団:舞台公演再開支援事業】

これは、イベントやるならお金出すよって話なんですが、イベント(オレの場合はライブ)の企画をキッチリ書かなきゃならなくて、ロックバンドライブ企画なんか、あんまりキッチリ書けるような内容じゃないので、それを役所向けに文章化するのは結構大変でした。

この手の作業を音楽事務所あたりは毎度普通にやってんだろうなと思うと、頭が下がりますね。
自分でやろうとすると、まず説明文の意味が理解できない。
半分も読まないうちに、頭から煙が出る始末です。

【北海道ライブエンタメ連絡協議会: レコサポ補助金】

こちらも、北海道独自の奴ですが、新規の配信ライブに対する補助金ですね。
ライブ配信に必要な経費を補助してくれるんですが、これは「北海道文化財団:舞台公演再開支援事業」とほぼセットで申し込む形になります。
各々最大30万、計最大60万の補助が受けられるんですが、申込みが殺到して予算が足りなくなって減額されましたが両方とも無事通りました。

【雑感】

ロックの世界ではアウトローやヒッピーが持て囃された時代が長かったんで、オレの世代は結構そういう人多いんじゃないかな?
けど、時代は変わり、ロッカーも国の管理下に置かれている訳ですよね。
その事を思い知らされた1年でしたね。
まぁ、それでも世間の流れに歯向かった尖った活動してる連中も居る訳ですが、オレはもう年齢的にそこまで尖ることが出来なくなってますので、国や政府の制度を使って楽に暮らす方を選んだわけです。

結構色々言われましたよ。
一番言われたのは「持続化給付金(100万円)入って潤ってんだろ?」って言葉。

潤うほど余裕があったら、今回の給付金も補助金も助成金も何も申請できないんですよね。
サラリーマンの人から見たら、100万円は2〜3ヶ月分の給料に相当する額ですから、随分と楽に見えるんでしょうね。
しかし、我々個人事業主はあらゆる経費を自腹で払ってるわけで、一般サラリーマンとは経費のかかり方が段違いなんですよね。
前年比50%以下の収入が1月でもあれば受給資格を得られるんですが、50%を下回るところは概ね数ヶ月下回るわけで、1月じゃ済まないんですよ。
つまり一過性のものじゃないんですよね。
だから儲かってる訳じゃないし、潤ってる訳でもないんです。
本当に【自分を持続化】させるだけで目いっぱいなんですよ。
個人事業主は、自分の持続化=事業の持続化 ですから自分が食える状態を確保しないと、事業の持続もクソも無いわけです。
その為の給付金や補助金なのですから、先ずは潤うなんて事はありえないんですね。
その辺の心無い言葉は、結構ガツンと刺さりましたね。

あと、各種申請書類。
これは本当に大変でした。

自分の思いや、やってることを、役所向けの文章に直す作業は本当につかれます。
役所の趣旨を理解してないと、本質的に同じことでも、表現方法や言葉のチョイスで全く伝わらなくて、差し戻しなんて事が普通に起きます。
音楽には音楽のルールが有り、そのルールに従わない音は「ノイズ」として処理されるわけですが、役所には役所のルールがあり、そのルールに従わない書類は雑紙に成るって事なんでしょう。

この歳になって、世の中を学び直した気分でした。
来年は、良い年でありますように。😊

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