更新世
恐竜が絶滅し、
哺乳類が繁栄してからの時代を
地質時代では『新生代』と言いますが、
新生代のなかでも、
人類が自然界で力をもち始めてからの時代を『第四紀』と言い、
さらに第四紀のなかでも、
地球の気温が低かった
260万年前〜1万年前までの時代を
『更新世』と言います。
更新世は別名『氷河時代』とも呼ばれており、現在よりも平均して気温が低く、
生物が大量に死んでしまうほどの氷河期も、
何度かおとずれました。
私たち新人(現世人類)の祖先も、
南アフリカの一部で
人口が一万人以下にまで減少するほど、
厳しい状況を経験しています。
やがて、
気温が緩和すると人口も回復し、
新人(現世人類)は生息範囲を広げ、
世界中へ分布していきます。
日本列島へ人々が移住してきたのも、
この更新世の時代です。
人々が移住してきた頃の日本列島には、
寒さに適した大型、中型の哺乳類が
たくさん生息していました。
それらの動物は、
動きが遅くて狩りをしやすく、
肉も大量に採れたので、
人々にとってかっこうの獲物となります。
当時の人々は、
これらの動物を狩猟しながら
各地を転々とする生活をしていたようです。
寒冷な更新世も、
約I万年前から始まった
地球の温暖化によって終わりをつげ、
自然界では『絶滅』と『繁栄』が起こります。
それにともない、
地質時代の区分も
『更新世』から『完新世』へと変わります。