テレ東

聞こえるはずのない声①~④

【テーマ】
聞こえるはずのない声/石澤大輔さん

【あらすじ】

1.「トイレの子」
「あの人今漏れそうだな……」
生まれながらにしてあらゆる『うんこ』の声が聞こえる主人公は人の便意がわかる。
自分の誕生日の日、彼氏にディナーのお祝いをしてもらっているところ、便意がないのにトイレに行く人をみつける主人公は気になって後をつけるとなんとそのトイレから爆弾をみつける。
「おそらくこのディナーの最後には彼にプロポーズされる……通報したらプロポーズまでされない……」
そう考えた主人公はトイレに立とうとしている客を事前に察知してトイレに行かせないように友達のふりをして絡んで別のトイレに誘導したりして乗り越えようとする。果たして彼女は便意がわかるだけで彼にばれずにプロポーズを成功させるのか……。

2.「おなかの声」
大企業の社長である主人公。
スリムな見た目な一方、最近幻聴が聞こえはじめ、年齢もいい年齢のため社員からは更年期と言われていた。
この日も幻聴から急に怒鳴り出した主人公は冷静になるためトイレに向かうと再度幻聴が聞こえる。
動揺する中耳をすますとそれは主人公のお腹から聞こえる声だった。
怪しがった主人公は病院に行くとなんと男性なのに何故か妊娠していたことがわかる。
主人公は“男性の妊娠”と調べるが前例はなく中絶をしようと考えるがお腹の声が次第に大きくなり出産を決意。高齢出産なので体調管理に気をつけたり、他社員にばれないようにヘルシーな料理にしたり、電車でもただの太った人だと勘違いされ譲られず、ブラジャーにカツラと女装することでようやく妊婦と思われ席を譲ってもらったりと、マタハラと戦う日々を送る主人公。無事に出産することができるのか……。

3.「臓器」
ついに外科の女医となった主人公。
そんな彼女はある日、問診をしていると聴診器を通して声が聞こえる……なんと調子が悪い『臓器』が話しかけてきたのだった。他の医者たちよりも早く原因がわかったことで手術を担当するが、手術中も臓器たちが「そこは違う!」「イタ!」「早くとって!」等主人公に語り掛けてきて手術に苦戦する。
なんとか手術を乗り越えるも、次の手術現場で手術中のミスをしてしまい患者が大出血。臓器は猛烈に悲鳴をあげてあまりのうるささに主人公は気を失ってしまう。
その場は別の医師が対応したので事なきを得たが病院を去ることになった主人公は数年後、
人の病名をあてることができるという強みを生かして宗教を開宗し、教祖様となったのだった。

※シェフが急に食材の声が聞こえるとかで包丁を入れるたびに食材からやめてもらうように懇願され料理ができなくなるという料理人版での展開もありかなと思っています。

4.「不動産屋」
不動産屋に勤めている主人公(男性?)。ある日、物件の内見の相談が来たので向かうと誰もいない家の中からうめき声が主人公にだけ聞こえる……。
案内した物件がたまたま事故物件だったこともあり、納得したが、次に案内した家でもうめき声が聞こえ、そのうめき声は事故物件かどうか関わらず『自分がどうやって死んだのか』を話していることに気づく。
賞味期限切れの薬を飲んで死亡……
トーストにフォークを突っ込んで感電死して死亡……
乾燥機にかくれんぼして回されて死亡……
などの無駄死にの話が多く、主人公もニュース・新聞で調べたところ事実。
怖くなった中自宅に帰宅すると自宅からもうめき声が聞こえ前の住人が無駄死にした話が聞こえる。
「家に住んでいたら危険がありすぎる……」
聞こえる声の影響で常識的に判断できなくなった主人公は家を出てホームレスとして暮らし始めるのだった……。