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免疫学7 体液性免疫 ~T細胞~

みなさんこんにちは、狐です。
今日はT細胞に関してお話しました。

では図をどうぞ

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動画もよければご覧ください。

https://youtu.be/d19WxgeHIdQ


ではまとめです。

【最初に】

今日は体液性免疫のT細胞について少しやっていきます。

で、まず体液性免疫の概要なんですが、抗原提示細胞が抗原を食べて、T細胞に抗原提示、体液性免疫ではT細胞がB細胞を活性化させて、抗体射出、抗原がオプソニン化されて、好中球の貪食作用が激増、好中球が抗原を爆食して撲滅する。
かなり簡単に書いているので、色々と省略していますが、全体像としてはこんな流れです。

少し復習がてら確認していくと、いつかの動画で抗原提示細胞は樹状細胞がメインですって話したと思います。
その樹状細胞が抗原を食べて分解、自身の持っているMHCクラスⅡ分子の抗原の一部を乗せて抗原提示を行うって流れです。その抗原提示をする相手はT細胞です。

【TCR】

今日はこのT細胞に焦点を当てて話したいんですが、T細胞にはMHCに乗った抗原を認識するための受容体があって、それがTCR、T Cell Receptor とかいうやつです。B細胞が持つ抗原を認識する受容体はBCRって言いました。似たようなもんですが決定的な違いがあり、BCRは抗原の一部に直接結合できるます。対してTCRはMHC分子に乗った状態の抗原にしか反応できません。ここ大事な違いなのでしっかりと押さえておいてください。

このTCRもいろんな種類があります。
つまりMHCにのった全ての種類の抗原に反応できるわけではなくて、認識できる抗原の形があります。
BCRも認識できる抗原は1つの抗体につき1つだけ、だから膨大な種類のBCRがあるって話でしたが、TCRもそれは同様です。認識できる抗原は1つのTCRにつき1つだけです。

なのでB細胞で話したクローン説はT細胞にも当てはまります。
B細胞もT細胞もリンパ球なので、納得しやすい部分なのではないかとも思います。

B細胞と同様、T細胞にも様々なTCRを持つやつらがいっぱいストックされてます。
ある抗原の一部を載せたMHCクラスⅡ分子を持つ樹状細胞が、総当たりで、自分と反応するTCRを持つT細胞を探します。
自分と反応するTCRを持つ唯一のT細胞が見つかったら、それが選択されて、そのT細胞のクローンが大量に作られます。

ここでナイーブT細胞という単語が出ましたが、これはまだ一度も抗原提示を受けたことがないT細胞のことです。
このナイーブT細胞がさらに機能特化したエフェクターT細胞に分化していきます。
エフェクターT細胞っていうのは、いわゆるTh1やTh17、Tregとかのことです。
ここらへんの詳しい話はまたします。


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