家具のお客さん その2
いまは東京品川にある、戸越という街の家具屋さんをしていますが、ン十年前には名古屋の家具屋さんで販売員をしてました。
その頃のお話し。
この一件をわたしは「夢一夜事件」として今でも印象深く心に刻み込まれています。
当時は家具の販売員も一般の営業マンと同じく、月単位、年単位で販売目標額が定められていました。いまもそのようなお店もあるでしょうね。
わたしがお世話になった家具屋さんは、今はもうありません。ですがその当時は地域でも有名な、家具以外にインテリア雑貨なども豊富な大型店でした。
その年の年度末最終日のこと。
この年は個人の目標に500万円ほど足りず「今年は無念の年だった💦来期はなんとかクリアしたいなぁ」などと思っていた夕暮れ時でした。
ひとりの中年のご婦人らしきお客さんがご来店しました。
わたし「いらっしゃいませ😌」
お客さん「ちょっといいかしら」
ん?少しでも売上げになるかしらん。と、やる気になるわたし。
お客さん「わたしと息子のタンスとベッドが欲しいんだけど、あなた案内してくれる?」
わたし「もちろんです。」
そこからのお客さんの買い方が凄かった❗️
ばばばっと売り場を早足で歩き出し、まず洋服を吊る高級なタンス2棹に引き出しの整理ダンス2棹。ダブルベッド2台、高級羽毛の掛け布団2枚。革張りのソファも息子の部屋と合わせて2セット。
ダイニングセット、ジュータンや食器棚も選ばれて、雑貨の壺とその中に刺していた造花約50本も含めてお会計に。
その間30分ほど。
伝票を書き上げるのも大変で、特に造花は気が遠くなりそうでした。
で、書いている最中お客さんが
「このあと電器屋さんに注文していた家電を取りに行くので、ちょっと席を外してもいい?」
と一言。こちらとしても目の前に待たれるよりかはと、快諾して伝票作り。
すでに閉店時間も30分ほど過ぎて、ようやく伝票を書き上げたら総額が500万強‼️
なんとこのお客さんのお買い上げで、今期のわたしの目標が達成することに❗️
「やったなぁ❗️」上司も喜んでくれてます。
「すごい大逆転だな‼️」
ところが
そのあと1時間待ってもそのお客さんが戻ってきません。
「たぶん近くの電器屋さんだろうから、ちょっと見てきます。」
一緒に残ってくれていた上司にそう言って、わたしは電器屋へ。
すると。。。
だいぶ長くなりました。このあとは
家具のお客さん その3
として近々お話しします。ちょっとエネルギー使うので。
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