まだ学生でいたい

2月になった。
もうすぐで大学卒業だ。

進路未定のまま。私の中では確定なのだが、認められないのであればそれは未定なのだ。世知辛い。

院進する気はない、金もない。
かと言って就職もしたくない、まだ学びたい。
でも奨学金返済の為に稼がないと。
色んなことを知りたい。
色んなところに行って、色んな人に会って、色んな経験がしたい。
まだ学んで生きたい。

大学の進路調査のアンケートに、まさか
その他進路「フリーランス」
業種   「未定」
などと書くわけにもいかず、都合の良い「海外留学」にチェックを入れて提出していたのだが。いっそ本当に留学してしまおうかと思った。それなら、就職もせずフリーターやっている大義名分が得られる。親を、世間を、黙らせられる。

住み込みバイトして奨学金を一括返済し120万ほど貯まり次第海外へ、が良いかな。

住み込み、と言うのがミソだ。実家暮らしなど論外だ、何のために上京して一人暮らししていたんだ。だがしかし一人暮らしも論外。「居る」だけで給料の半分も取られたんじゃあ、1年「居たい」が為に半年タダ働きしてるようなもんだ、冗談じゃない。家賃なんぞ今後一生払うもんか。そんな思考故の決断である。車中泊という手もあったが金は相変わらず無い。よって車も無い。

普通は奨学金は30年ほどかけて少しずつ返済するものらしいのだが、バイトしていたこともあり借金の8割ほどの額が口座にある。貯まり次第一括返済、でもいけそうだと思っている。いやいくしかない。海外へ行く為ならば。


一方、「来てもよくってよ」と言ってくれている会社があったりする。体験に行って、私も意外と気に入っていたり。そこで週5で働くのも良いかななんて。でもすると車中泊なんだよな、金無いのに車中泊って。ムリじゃん。

この会社は実家から通えるのだが実家はダメだ。脛齧りなんぞ、これ以上親に恩を着せたくない。就職したらお前の教育費を返せと、言われて上京したあの初夏。今も顔を合わせる度に仕事を探せと蝿のよう。教育費返済それ自体に不満は無いし、親が嫌いなわけでもない。ただ、いちいち念を押してくるのが、厭らしい。この守銭奴が自分の親だという事実から目を背けたい。人は、周りにいる人間に良いところも悪いところも影響されてしまう。いくら、ああはなりたくないと思っていても、近くにいると似てしまう。だから、遠くへ。親の見えない場所へ。尻尾巻いて逃げる。いつか、強固な牙を生やして帰るから。

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