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4.12 後楽園ホール あの日、GLEATしきれなかった理由

GLEATしきれなかった自分の思い

 「ついに自分も落ちたか…」と思うと正直かなり複雑な気持ちがする。

 初めてGLEATを見たのは、11.23の後楽園ホール大会。石田凱士がレッドBOXで、パートナーだったストームを背後から殴打。みんな大好きバルクオーケストラを裏切り、フルグレイト宣言をしたあの大会だ。

メイン後の乱闘も大サプライズ✨

新日というぬくぬくの実家を出たばかりのプロレス世間知らずにとっては、この『サプライズ』はとにかく新鮮で、友人とGLEATおもしろいじゃん!と話しながら大満足で帰路についたのである

 しかし先輩GLEATersの反応は逆だった。

「もうGLEATできない」
「この裏切りは乗れない」
「メインを壊すのは違う」
「ドラゲーでやれ」


タイムラインに溢れる嘆きに「そんなに怒る…?」「入れ込みすぎじゃない?」と率直に思っていた。好きなのは分かったけど、求めすぎでしょ、と。

 そんな自分がいつの間にか同じところに落ちて、「GLEATしきれなかった」なんてゴチャゴチャと。「ちょっと様子を見てくる…」と言った端役もいつの間にか、GLEATゾンビの仲間入りだ🧟‍♀️

なので傍から見れば、オイオイ数回現地行っただけの、ファンがイキがってどうしたよ?と言われても仕方ないと思っている。

 ただ、新年度の目の回るような忙しさでボロボロになった身体を「これを乗り越えれば後楽園!」って気持ち一本で支える毎日や、12時のお知らせだけが楽しみな味のしないデスク飯。
ようやく乗った電車の窓に映るドロドロの顔。「もう当日じゃん…」と言いながら、応援タオルにアイロンを掛けたり、ネイルを直したり、家事を済ませながら飲むレッドブルの味。

大会前のそんな自分の熱量が空回りしているようでなんだか納得がいかなかった。

メインで下がった溜飲も、時間が経つにつれて喉に刺さった魚の小骨になっている。

GLEATできなかった、という喪失感は
    自分の中ではとても大きなものだった。


あの日現地で感じた『違和感』は、常に新しく大きくあろうと手を広げ続ける、団体としての『成長痛』なのでは、という期待も、もちろんある。ただそんなことで片付けてしまうのもつまらない気がして。

 プロレスのために働いているのか、プロレスのおかげで働けてるのか、よく分からなくなっているフリークの1人として、あの日のことを吐き出してみたいと思った。

試合前 恒例のDJタイム✨

◆いつもより低い温度

 いつものようにタオルを掲げてペンラを振っているのに…あれ?こんなに目合わないんだっけ。こんなに指差し雑だっけ?そんなに「仕方なく」って顔するならバキュンなんてしなくて良いよ…

対抗戦の時のあの空気のままでいた気持ちが、ズンズンと沈むのが分かった。
あの時は、温かい全日ファンがたくさん声を出して選手をのせていたし、こっちも負けないようにと思いっきり選手の名前を呼んだ。
満員の後楽園が隅から隅までお祭り騒ぎだった。あれはGLEATのものじゃなかったんだと今更気づく。

あの日は「応援しなきゃ!」という、前のめりなファンばかりではなく、背もたれに寄りかかってドッシリと構え「見に来たぞ」という雰囲気のお客さんも多かった。初参戦の選手が多く応援合戦のような雰囲気にならなかったせいもあったと思う。

こうして振り返ってみるととまだまだGLEATには「応援文化」や「おやくそく」がなく、初めて来たお客さんを巻き込めるほど、こちら側のパワーがないことも課題なのだと思う。

ただ、GLEATっていつもこんな感じ?と聞かれたら
絶対に違うと言いたい。

梅田ステラホールや新宿Faceはもっと熱いのに、後楽園は冷えてるね、なんてそんなの絶対にGLEATじゃない。

5.6の新宿は人生で初めてプロレスを見る大好きな同期を連れて行く。新日やNOAH、ドラゲーではなく、GLEATを選んだのは、「多彩さ」と何より心地いい「温度」だ。熱いと感じる時もあれば、温かいと感じる時もある、最高の温度。

メイン以外にも熱が戻ってきて欲しいと切に思う。

全てを浄化してくれたメイン🔥

◆問われるレフェリングの質

 試合を作る要素はいくつもあるが、中でも「レフェリー」はかなり重要なポジションだと言える。大して観戦歴の長くない自分ですら、あの2試合は疑問だった。

【佐藤光留、失神】というセンセーションは、確かに大きな話題になったと思うが、あの判断はあまりにもプロレスに寄りすぎだった。あれが総合なら、正直落ちる前にレフェリーが止めるかタップするかだ。

ただ、選手が意地を張ってなんぼの「プロレスラー」と、それをサポートする「レフェリー」というのがやはり怖いところだと思う。魅せるためとはいえ、落ちるまでやらせていたら、いつか何か…と思ってしまう。

ここに関してはレフェリーの技術ではなく、相性も考えた上で、「UWF」と「GPRO」のレフェリーは、しっかり分けて、見る側にも別モノであることをアピールすべきだ。因みにプロレス歴が私より長い友人も「肩固めで落ちるのか?」と思ったそうなので、今後は解説なども含めて見せ方を考えるべきなのだと思う。

 ただ、もう1試合、宮城倫子VSウナギ・サヤカは、完全に技術の問題だった。あそこまで場外やダウンが続いてもカウントがなされないと、こうも締まりのない雰囲気になるのかと、勉強にはなった。
この試合だけは言いたいことが山のようにあるが、あそこまで意味付けしたにもかかわらず塩試合だったのは、レフェリングも関係していると感じている。

この試合は、ここでは語りきれない…

◆対応の拙さ

 これは最初に感じた部分というよりは、上で述べた大きな2つのモヤモヤに付いてくる形で「そういえば、これも嫌だった!」と湧いてきたものだ。
営業の経験でいうのも烏滸がましいが、だいたいこうした小さな「ん?」という違和感は、後々起こる問題に絡まってお客様の怒りを増幅させ、大クレームになるあの状況と構造は全く一緒である。まとめて紹介したい。

◆撮影券の渡し忘れ
 前々日にサプライズ発表された、怪我で欠場中のCIMA撮影会。何気に人生初の撮影会なので、どうしても参加したく、待ち合わせ時間も早めて売店に行ったのに友達だけ手違いで券がもらえず…
 初めて会場行くとスタッフさんに話しかけるのも緊張して「もう終わったのかな?」などと勝手に思い込み、悶々としてなかなか声がかけられないタイプなので、こういうのは地味に負荷がかかる。
急に決まったこととは言え、せめて「券もらってないです。」と伝えられたら「…券??」ではなく、「あっ!」となって欲しかった。

◆場所や時間案内なし
 撮影会もう始まってるの?まだ?って後楽園に慣れてる2人が会場をウロウロ。そもそも、みんながTwitter見てるわけじゃないので、渡す時に撮影会があります!とか軽く説明くらいあってもいいんじゃないかな…とすら思う。
終了直前のみ、まだ参加されていない方はお早めに、とヤマムラタケヒロから良い声でアナウンス。
狭い後楽園とは言え、場所くらい伝えてほしい。

ここまではいい笑顔だったのよ。


◆選手をいつまでリングに…

 佐藤光留がリングに横たわる姿は少なくとも数分間リング上で晒され、かつ、あまりにも不恰好な形で袖に運ばれていった。あれが自分の推しとまで呼べるほど選手だったら、さらに発狂していたと思う。落ちるまでストップがなかったことももちろんあるが、今後はもっと試合終了時の早い対応を期待したい。

◆悲しいお知らせ
 「井土くん売店にいたけど」とトイレかから帰った友人の言葉を聞いた私の顔はどんな風だっただろうか。
10分の休憩時間に60secondsだけでなく、B.G.I.のメンバーも売店で撮影やサインに応じていたことは、後からTwitterを見て知った。
 もちろん、休憩短い中でアナウンスなどしてしまえば、時間内の対応も難しいだろうが、トイレや飲み物を買いに行った人だけが、たまたま気づいてラッキー!というのは、不誠実な気がする。
 それなら、secondsのポートレートは試合前に買わずに、休憩時間に買いたかった、と思うのが正直なところだ。
 当日誰が売店にいるかはサプライズよりも事前にお知らせした方がお金や時間の配分を判断できるのでファンとしてはそうして欲しい。

◆終了時間
 プロレス観戦に終了時間のことは、あまり持ち出すべきではないが、平日の後楽園でメインが21時過ぎスタートは流石にキツい。土日の武道館でも抑えたのかと思うくらい見応えあるカードを並べていただいたのは本当にありがたいのだけれど、子どもと参戦しているお客さんは、メイン前に帰っていたし、ボッチ参戦の未成年にも、もう少し配慮があってもいいはずだ。

次はもっと良いところが見たいリーダー✨

ここまで3500文字!
我ながら何に情熱を注いでるのか本当に謎だし、何気取りなのかと、読み返すとめちゃくちゃ恥ずかしい…

GLEATと打つのが面倒で「ぐ」と打てば「GLEAT」と出るように単語登録しているくらいなので、愛はあるし、5.6も絶対に友達2人とGLEATするつもりでいます。

誰にどこまで届くかは分からないけれど、5.6のあと自分が何を感じるかを楽しみに、また更新できればと思います🪐✨

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