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装丁のおはなし。

先日、本屋さんで何かないかなと見ていたとき(欲しいものは確保した上で、他のコーナーに行くのが癖です)、とても惹かれる装丁の上製本がありました。
タイトルを控えてくることを忘れてしまったのですが、写真を加工して全体配置にしている作品でした。思わず装丁者の欄を確認し、写真の欄にある英語の名前と括弧で括られた撮影者本人と思われる名前を見て、企業名かユニット名のものだろうか? と検索してみました。
検索結果の一番に出てきたのが、ロイヤリティフリー素材のサイトでした。
最初、フリー素材のサイトだと思って驚いたのですが、そこは購入したら追加購入なしで無制限に印刷可能とあり、本のカバーに使用するには条件が良いようです。
書籍の顔は、てっきりどなたかに依頼するものなのかと思っていましたが、イメージに近いものを探すのだとしたら、探すのって結構な手間ではありますけど、いいのかもなと思いました。

蛇足ですが、以前二次創作で同人誌を発行していたとき、そのジャンルは公式がフリーの素材を使用していることが多かったため、似たイメージで素材を探すとうっかり被ってしまうことがよくありました。使いやすい素材サイトって限られてきますよね……。
誰にでも使える、しかも検索したらすぐに出てくるような素材なのですが(わたしは探しているとだんだん気持ち悪くなってくるので早めに決めてしまうことが多いのです)、さすがに公式と一緒はまずいかもしれない、と慌てました。
公式のロゴや絵を使用してはいけない、は当然なのですが、それがフリー素材の組み合わせだったらどうなのか。問題はないように思えますが、今だとフリー素材だと知らないファンにSNSで炎上させられる可能性もあるのでやっぱり怖いです。
公式が元々オタクだった人であったり、SNSの普及などで昔より距離が近かったり、同人誌はクオリティが全体的に上がっていて、やはり企業やサイトの豊富さや距離の近さもあるから、こういったことが起こりやすくなっているんだなと。

これも先日の話ですが、あるギャラリーの方とお話をしました。
そこで、本の装丁はよっぽどの大御所文豪でない限り、イラストレーターのリクエストなどはできない、と伺いました。
以前、本屋さんのオーナーさんからもそういうお話を聞いています。一応こういう雰囲気でと確認依頼がきたときに返したのに、反映されなかったと。
イメージは、装丁者さんが決めているのか、編集の方が決めているのか。作家さんの持つイメージはあくまで本文のみに込めるもの、とすると、作家さんにとって伝わっているのかどうかがそこで見えてしまうのかもしれない。ハードル上がりますね……。

わたしはいつも同人誌で締め切りに追われて、どうせ表紙って絵師さんに依頼でもしない限り見てもらえないし、本文に時間掛けたいし、と思っていました。
今だとテンプレートや素材として無料で使用させてくれるところもあるのですが、結局イメージがあるからと拙いながらも自分で作ることが多いです。素材の組み合わせですけどね。大昔、絵を描いていたころはもうちょっとなんとかできた気もするのですが、もうさっぱりです。
イメージと言ったって、頭の中にあるものは文章以外で出せなくて。自分で作ったキャラクターさえ、こういう人!が伝えられずにもやもやしています。
余裕ができたら、ロゴとか、デザインの勉強もしたいです。
本当、同人誌ってやることが多い……。一人で担う工程が多すぎる。
・イベント情報の検索
・イベント申し込み
・スケジュール計画
・本文執筆
・本文推敲
・表紙作成
・印刷所へ申し込み
・完成データの入稿
・委託先への依頼
・当日のための準備(ポスター、お品書き、POP作成、布等の確認)
・宣伝(SNS等)
・当日の頒布、設置撤収作業
・他サークルさんとの交流
・経理
・委託先への発送
・在庫管理
ざっと書き出しただけでもこんな感じ。絶対何かしら忘れるんですよ……。

装丁のお話からだいぶ逸れました。
同人で自分でやってるからこそ、プロの世界は分からないことだらけです。

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