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「【衝撃】あの大人気サッカー漫画が最新作となって登場…………」(電子・2回・早川洸海)

先日、ネットの広告でとある発表を目にしました。
なんと、あの「イナズマイレブン」の最新作が制作されるのです。

イナズマイレブンといえば僕たちが小学生の頃に流行ったスポ根超次元サッカーアニメです。

イナズマイレブンが当時のサッカー少年達に与えた影響は少なからずあったと思います。

実際、僕のいた少年サッカーチームにはイナズマイレブンにインスピレーションされてサッカーを始めた子がいました。

では、イナズマイレブンが僕たちに伝えた「友情・努力・正義」の本質とは一体何だったのでしょうか?

今回は僕が一番の世代だった「円堂守」の章について話します。

ここで知らない人のためにざっくりと内容を話します。主人公円堂守の入学した雷門中学はかつて最強と謳われた伝説のサッカー部を擁した中学校だったのですが、40年前のとある事件をきっかけにそれ以降サッカー部は学校から消えてしまいました。この作品はサッカー好きな少年・円堂守が雷門中学にサッカー部を復活させ、弱小サッカー部を率いて日本一を目指して戦う、まさにサッカーアニメ界のシンデレラストーリーです。

ここで、円堂守は次々と対戦する難敵を不屈の精神と仲間への信頼、諦めない根性で打ち破っていきます。また、どんな強敵が相手であってもそれを乗り越えるために努力を惜しまない姿がとても印象的に描かれています。

これを見ていた当時の僕たちは「努力は必ず報われる」ということを円堂守から学ぶのですが、現実はそう単純ではありません。むしろ世の中には「報われない努力」や「敵いようのない才能」の方がたくさん存在しているのです。

むくつけき少年たちに「必ず報われる努力」の神話を無責任に与えるのは、いささか残酷なのではないかと思います。

しかし、ここでそれをしっかりと修正してくるのがイナズマイレブンの続編第二シリーズ、いわゆる「エイリア学園編」です。

今度の敵は宇宙からやってきます。
サッカーを守るために宇宙人と戦うのですが、宇宙人の力を前に円堂たちは手も足も出ないまま惨敗してしまいます。そして、圧倒的な力を前に自信を失くしたチームメイトや怪我をしたチームメイト、弱みにつけ込まれたチームメイトが次々とチームを去っていきます。
そうです、ここに来てイナズマイレブンは「努力だけでは全てが報われない」ことや「圧倒的な力の差を前にして何もできない現実」があることを少年たちに伝えてきたのです。

物語の途中で円堂守自身も力の及ばない無力感から宇宙人との戦いの前に戻れなくなります。

物語の構造上、最終的には努力や友情の力で宇宙人に打ち勝つという結末に着地します。結局のところ主人公はどんな逆境も主人公パワーで乗り切ってしまうのですが、世の中には上手くいかない現実があることを当時の少年たちに伝えるにはむしろこのくらいがちょうど良かったのではないかと僕は考えます。

さらに続くシリーズでは世界の強豪を前に、世の中には異なった価値観が存在することを少年たちに伝えてくれます。

今となって考えれば、僕たちが観たイナズマイレブンとは、ただの中二病心くすぐる熱血スポ根アニメではなく、少年達の今後の人生に対する教本の序章のような物だったのではないかと僕は思いました。


ちなみに、イナズマイレブンをサッカーと言っていいのかについてはよく議題に上がることがありますが、、、僕の見解としてはイナズマイレブンにおいて一番の反則行為とは「ハンド」でも「ファウル」でもなく「マジレス」だと思います。

円堂守のように強敵に立ち向かうサッカーがしたい方は、工繊サッカー部に是非いらしてはいかがでしょうか?

2回   早川洸海

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