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「部活をしながら旅をする」(電子・3回・福智魁)

サッカー部に入部するか迷っている人の中には部活以外のことに時間が取れなくなることを心配している人もいるのではないだろうか。
そんな人がこのブログを読んで入部を決めてくれれば幸いだ。


僕の趣味は一人旅だ。
これまで何度か一人旅に行ったが、今回はヨーロッパへ行った2つの旅のことを書こうと思う。

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皆さんは旅の1番の醍醐味というと何を思い浮かべるだろうか。食事、観光、出会い…
僕にとっての旅の醍醐味はアクシデントだ。
1度目のヨーロッパ旅での経験からそう思うようになった。


1度目の旅は1回生の春休みだった。
この時はまだサッカー部に所属しておらず、約35日間スペイン、フランス、イタリアを周った。
その間、様々な景色を見て様々な料理を食べ、たくさんの人に出会い、たくさんのサッカーの試合を観た。そして旅の日程の半分を過ぎたあたりでスマホをスられた。
地下鉄のホームへ降りる階段の途中で身長170cmほどの男にやられた。
話しかけられたとき一目でやばい奴だと思った。男が「フットボール、ロナウジーニョ」と言いながら僕の脚の間に自分の脚をねじ込んで揺らしてきた。
当時の僕は意味が分からず思考停止していた。ロナウジーニョという言葉に油断してしまっていたのかもしれない。そして男が少し馬鹿にしたような笑い顔で階段を駆け上がっていった直後にポケットのスマホがないことに気が付いた。
そもそもヨーロッパなどの海外旅行中にズボンのポケットにスマホを入れるのはアホがすることだ。当時の僕は改札を通る一瞬だけだと油断してポケットに入れてしまった。
意思の疎通もうまくできない異国の地でスマホのない状況を想像してほしい。観光地への生き方も調べられないし写真も撮れない。これは現代人にとって悲劇でしかない。


2度目のヨーロッパ旅は2回生の春休みだった。
部活動のオフ期間に2週間ほどバルセロナに滞在した。
今回の旅はロストバゲージから始まった。
スペインに到着したとき僕の名前が書かれた紙を持ったおじさんがいた。話によると僕の荷物はフランスへ向かったらしい。次の日の朝には届くからそのまま宿へ送ると言われた。
そのとき持っていた物は財布、スマホ、充電器程度だった。結局荷物が届いたのは次の日の夜。歯も磨けず、着替えもなくシャワーも浴びれないのはなかなか苦しかった。


このほかにもネットで買ったサッカーのチケットが使えなかったり、宿で現金を盗まれたりもしたし、ミシュラン3つ星のシェフと遭遇したり、あこがれのサッカー選手にサインをもらうなど嬉しい出来事ももあった。


旅にアクシデントは付き物だと思う。そしてアクシデントが起こった時は精神的にかなり苦しくなる。しかし、いったん落ち着けばアクシデントによって逆にいいことにも出会えたことに気が付く。
スマホを失った時はスマホがないことでいろいろな人と話す機会が増え、街を歩く時も視界が広がったように感じる。
ロストバゲージをした時はその補填として60ユーロ(約7000円)を貰い、帰りの飛行機で隣の席を空席にしてもらえた。


アルバイトで旅行費を稼ぎ、20時間ほどかけて移動し異国の地を満喫するのに十分な時間はサッカー部に入っても確保できる。皆さんも1度サッカー部に入部してサッカーと自分のやりたいことを両立できるか試してみてもいいのではないかと思う。


最後に、海外旅行を検討している人がいれば安全には十分気を付けてアクシデントを楽しんでほしい。


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3回 福智魁

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