【読書感想】嫌われる勇気 第三夜を読んで

「嫌われる勇気」第三夜のまとめと感想を書いていきます。

【嫌われる勇気 第三夜まとめ】
①アドラー心理学では、承認欲求を否定する。

②我々は他者の期待を満たすために生きているのではない。ユダヤ教の教えに「自分が自分のために人生を生きていないのであれば、誰が自分のために生きてくれるだろうか」という言葉がある。

③承認されようと他者の評価ばかり気にしていると他者の人生を生きることになる。

④自分の人生を生きるには「課題の分離」が必要。その課題は誰の課題なのか、自分の課題でないならそこに思い悩む必要はない、他者の課題であるなら切り捨てよう。ある国に「馬を水辺に連れて行くことは出来るが、水を飲ませることは出来ない」という諺がある。

⑤自らの人生について、自分ができることは、自分の信じる最善の道を選ぶこと、それだけ。その選択を他者がどう評価するかは、他者の課題でありどうすることもできない。

⑥ましてや自分がこれだけ相手のためを思って行動したのだからと「見返り」を期待してはいけない。それは他者の課題だから。

⑦対人関係のしがらみから自由になるには、他者から「嫌われる勇気」を持つことが大切。つまり、他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを恐れず、他者から嫌われたくないという人間の本来持っている欲望(カントは傾向性と呼んだ)にあらがい、自分の信じる道を進んでいくことが自由への唯一のアクション。

【感想】
この章でも哲人からの言葉がグサグサ刺さりました笑。特に、「他者からの評価を気にしていると他者の人生を生きることになる」という言葉が印象的でした。

自分は、良く言えば優しい、悪く言えば(他者から嫌われることを恐れ)断ることが出来ないタイプの人間で、人から求められると相手が望むことをしてきた人生だと思っています。さらに時には、相手のためを思って、と相手の要求以上のことをすることもありました。
その結果、相手から承認されれば嬉しいし、思った見返り(褒められる等)がないと「こんなに時間を割いたのに」とふてくされる、といった行動を繰り返してきたと思います。

振り返ってみると、正に他者の人生を生きてきたのかもしれない、と今更ながら思わされました。
しかし、一方で人が喜ぶことをしたいという欲求があったことも事実だと思っています。これすらもアドラーが言うところの「人生の嘘(他者から嫌われたくないことが目的化して、そのために人に尽くすことが好きだという自分の性格を作り上げること)」なのかもしれませんが笑。

この章を読んでから日常生活を送っていて、確かに無意識に他者からの評価を気にして言動を選択しているな、と振り返ることが多々ありました。
ここで言いたいことは、本書の中に書いてある通りで、今までの自分の人生でしてきた他者が喜ぶことをするなということではなく、次の2つのステップがとても大事なんだと理解しました。
①他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを恐れないこと
②その上で自分の信じる道を進んでいくこと(信じる道が他者のためになっていることも勿論ある。その時に気をつけたいことは「見返り」を求めてはいけないこと。)

これらのことは中々難しいですが、少しずつ自分の日常生活の中に落とし込めている気がします。例えば、会社に早く行きトイレ掃除や掃き掃除を行い(自分の信じる道)、その結果同僚が気付かなかった(見返りがない)としても心に乱れを生じることが無くなりました。これは自分が5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)が会社でもプライベートでもとても大切なことだと思えている(他者から褒められたいという欲望から生まれた行動ではない)からこそのことだと感じています。
このように、結果的に他者のためになっている行動もあると思いますが、他者から嫌われることを恐れず、自分の信じる道を大切に自分の人生を生きていこうと思います。

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