独身アラサーのおうち時間に癒しをくれた某YouTuberの話をさせてくれ
今年の春は、いつもの春とはちがった。
「なるべく外出は控えましょう」「外出時はマスクをしましょう」「手洗いとアルコール消毒を徹底しましょう」
お店は休み。会社も学校もリモート。雑誌やWebメディアには「おうち時間を充実させるコツ☆」と見出しが踊った。かわいらしく「おうち時間」といわれても、漂う閉塞感は拭えない。
私は独身でフリーランス。コンビニ店員さんとしか会話せずに一日が終わることもザラ。
スタバでドヤ顔PC(=ドヤ顔でPCを開きながら仕事するフリをする遊び)の楽しみも奪われ、まさにどうしたらいいか途方に暮れ尽くす日々だった。
そんなアラサー独身フリーランスのおうち時間に、癒しをくれたYouTuberがいる。
「エミリン」をご存知だろうか。
YouTubeチャンネル登録者数160万人超え。「ご存知だろうか」が失礼にあたるレベルの有名YouTuberだ。
元芸人であるアドバンテージを生かしたショートネタ動画でじわじわと認知を広げ、グアムの海でアリエルのコスプレを披露した動画がバズり市民権を得た。
私がエミリンと出会ったのは、外出自粛真っ只中の2020年春。
衝撃だった。
グアムの海でアリエルのコスプレを披露する動画もじゅうぶん衝撃的だったけど、ただウーバーイーツで頼んだご飯を食べて喋ってるだけの動画が軒並み100万回再生を超えてるのも衝撃すぎる。
こんなYouTuberがいるんだ、まさに「好きなことで、生きていく」を体現しまくってる存在だ……。
なぜエミリンが、私のような独身アラサー女子にとっての光となったのか。
騙されたと思って、とりあえずこちらの動画を見ながらご飯を食べてみてほしい。
約15分ほどの動画。驚異の300万回再生超え。エミリンがウーバーイーツで食べ放題をする、エミリンチャンネルでは恒例の企画だ。
ステーキ、焼き鳥、お好み焼きそば、タピオカ抜きミルクティー&ジャスミンティー。
食べたいものを食べたいだけ頼み、好きなだけ食べまくり喋りまくるエミリン。一言で表すとしたら、自由。これを自由と言わずに、何を指して自由と言うんだろう。はたして、自由とは?
自由の概念が崩れかけるほどのやりたい放題。やっぱり人は食べたいときに食べたいものを食べるべきなんだ、本能に従って生きるべきなんだと諭してくれるよう。「YouTuberになれば企画で食べ放題できるんだ!」と夢を見させてもくれる。
このウーバーイーツ食べ放題動画はもちろんのこと、各種コラボカフェや飲食店へ出向いて食べ放題する動画もある。
盛りでもなんでもなく、このコロナ禍のあいだ、私はエミリンのあらゆる食べ放題動画を見ながら食事をしていた。
何度も言うけどこっちは独身アラサー女子、咳をしても何をしてもひとり。ひとりが好きだと言ったって限度がある、何度もひとりご飯してるとさすがに落ち込んでくる。
そんなとき、エミリンの爆食動画を見ながら食事してると、一緒にご飯を食べている気分になれて、存分に癒やされる。
「ひとりでご飯食べるの寂しい……」と虚しさ噛み締めてる一人暮らしのみんな!ぜひ試しにエミリンの食べ放題動画、見ながらご飯食べてみて。寂しさ、癒やされるから……!
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最近は「EDNA」というファッションブランドを立ち上げたり、初エッセイを出版したりもしていて、ますますノリにノッているエミリン。
当初の動画と比べると、「最近は少し雰囲気が変わってきちゃった。最初の頃のエミリンが好きだったなあ~」といった声もある模様。
だがしかし、エミリンの軸はぶれてないのである。ダイエットを宣言し、たしかにみるみる痩せてどんどん綺麗になっている。ファッションも洗練され、かわいくなっている。
「服なんてただの布!」と叫んでいた頃のエミリンとは、たしかに何かが違ってしまったように見えるかもしれない。
だけど、エミリンの芯は変わってない。
変わらないのは、視聴者に対するスタンスだ。「どうしたら笑ってくれるかな?」「面白いと思ってくれる企画は何だろう?」と日々私たちのことを考えながら動画を撮り、公開してくれている。
チャンネル登録者数が160万人を超えようものなら、私だったら「少しくらい手を抜いても構わんだろう」と鼻を伸ばし天狗になっていたところだ。
エミリンには、そういう”調子に乗った感”がない。ファッションブランドを立ち上げても、本を出版しても、どこまでも彼女はYouTuber。いつだって優先順位の第1位は、視聴者を楽しませることなのだ。
ただウーバーイーツで頼んだものを食べながら喋っているだけの動画でも、視聴者を飽きさせないトークには工夫がされているとわかる。
というか食べて喋るだけの動画で300万回再生とかできる?????それがどれだけ驚異なのか考え出すと眠気が覚めるぞ。
この自粛ムードが今後どれだけ続くのか、わからない。
それでも、私はあまり悲観していない。自分の心さえ保っていられれば、なんとか生きていけるはずだから。
そして、そこにはエミリンがいてくれるはずだから。
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