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空白の2時間を埋める

朝8時に目が覚める。昨晩は2時か3時位に寝たはずだ。5,6時間の睡眠の後、布団のすぐ脇に置いてあるダンボールからエネルギーゼリーを2つ出して飲み込む。それから、ポカリスエットも一本飲む。これが私の朝ごはん。

問題は私がその後すぐにまた眠ってしまうということだ。

本来起きたい時間は11時だ。それなのに8時に目が覚めてしまう。すると、この何も決まっていない3時間で私は何をすればいいのだろうか。

何もせず、横になっていても良いように感じられる。他にも本を読むとか、音楽を聞くとか新聞を読むとか。10時から11時までを準備に当てるとして、具体的に何をすれば良いのかわからないまま深呼吸もどきのような呼吸法を繰り返している。

起きた時期によって8時、9時、10時と一時間単位のズレはあるが、どの時間に起きても、さしてやることがない。しかし、ふと本をひらいてみると、出発する時間を超えても読んでしまいそうな気がする。ゲームもそうだ、本もそう。音楽を聞くのも良い。


昔は歌を歌っていた。

BUMP OF CHICKENのハンマーソングと痛みの塔を歌って自分を鼓舞して起きていた。結婚してからは、同居人もいるのであまり大きな声では歌えない。

恋人は朝の目覚めが悪く、起きたときに聞いていたものを徐々に嫌いになっていくそうだ。めざましテレビのオープニングの音が嫌いだと言っていた。とにかく、自分の眠りを邪魔するものは嫌いなのだろう。そういう理由もあって、恋人の眠りを妨げないように気を配っている。

そうは言いつつも、朝、少し歌をうたうと気分が上がる。最近は、寝る場所を分けているのですこしだけ歌をうたって起きる。一曲歌うとだいたい4分くらい過ぎる。それを目安に出かける準備をする。

そして、別の部屋で寝ている恋人のところへ行きカーテンを開ける。起こされるのは嫌いかもしれないがすこしは日差しを浴びたほうが良い。でも、私が同じことをされたらめちゃめちゃ嫌がると思う。少なくとも、カーテンは再び閉める。


8時から11時までの間、何をするのが良いか未だに分からない。以前はエア通勤と題して、一時間ほど電車の風景が流れる動画を流していた。そして、ソファに座る。座れる電車というのは良いものだ。しかも満員にもならないし、音楽も流せて本棚も横にある。iPadもあるので電子書籍も読める。

唯一の欠点としては、なんか眠いということである。布団から出るのが億劫だ。それ以外にも不安はあるが、仮にそのまま寝てしまっても11時にセットされたアラームは鳴るのだから構わない。しかし、それでも、私は熱中すると時間が飛んでしまう。いつ飛ぶのかも分からない。そんな不安がある。

自分のコントロールを失ってしまうような不安だ。電車なら、駅についたら問答無用で作業を終わらせて降りなくてはならない。しかし、家だとそれがない。そんな、枷が外れているような不安がある。

あぁ、今いいところだったのに、と思うとき。急いで外に出ないと扉が閉まる、という危機感を作り出すことには今の所成功していない。

とりあえずは、起きた後、ゼリーとポカリを流し込む生活である。そして、寝る、というよりは横になる、と言う表現が適切そうな時間を過ごす。スマホで環境音を流しエア散歩、エア公園でもすべきだろうか。日頃外に出ていない、そして外に出ているときなんとなく触れていた娯楽に触れられていない。

本当に起きたい時間までの間、扉を出る時間になるまでの間、眠るかどうかの間をゆらゆら揺らめくのも悪くはないが、せめて本を読むことができるのであればその時間を作りたい。

まだ本棚には、読みきれてない本が10冊以上はあるのだから。

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