見出し画像

男性育休は夫婦育児に不可欠だと感じた話

こんにちは。
この度子供が産まれ、育休を取得した際に感じたことを記したいと思います。

といっても、タイトルにあることが全てです。
育児というプロジェクトに夫婦二人中心のチームで対応するにあたり、チーム形成という観点でも、夫が育休を取得するのは不可欠だと感じました。
そう感じられたのも、八年上に長女がおり、少し間隔の空いた二人目だからこそ、一人目と比較してのことです。そんな視点で理由を書いていきたいと思います。


理由①:同じスタートラインから、同じ状況で始められる

育児がうまく対応できなくなる原因の一つに、途中から関わったが故に、先に対応していた側(妻になることが多いと思います)に頼りっきりになってしまう、または先にできたルーティーンの把握に苦戦する、ということがあると思います。
一緒にスタートを切ることで、お互いがやるべきことを進んで行い、日々のルーティーンも一緒に作っていけたと感じました。

つまり、当事者意識の芽生えが、最初から関わるのとそうでないのとでは、全然違う感覚があります。

一人目の時はというと…恥ずかしながら、ここから失敗していました。
妻は実家に里帰りし一ヶ月後に自宅に帰ってきました。その後、初期の頃の僕の育児に対する当事者意識は低く「手伝っている」感覚だったと思います。その状態から、手伝いではなく当事者なのだ、と意識が変わるには少し時間がかかってしまいました。
妻から言われた「いつまでも自分だけ出産前の気持ちでいないで」という言葉がとても刺さりました。反省しています。

また、出産前の家事分担とは異なって、普段あまりやらないこと、苦手なこともやることになります。あらためて、家事を分担している相手への尊敬とリスペクトを抱き、内容を理解することでサポートしたり一部できるようになったりしたことがよかった点です。

理由②:集中して育児オペレーション形成ができる

育休取らなくても働きながら育児もやる、と考えている人は多いのではないでしょうか?これは難しさが伴う、というのが僕の経験から感じることです。

なぜかというと「自分(多くは夫側)は仕事をしているから」という言い訳カードを持つことになり、ここぞという時に切れるようになるからです。育児初期は特に、ミルクをこまめに与える必要があり、夜は満足に眠れず、常に赤ちゃんのお世話に追われる生活。夫婦どちらも疲れているという状況で、この有利なカードにより発生する不公平さ。これが持たざる者を追い詰める結果になるのは目に見えているでしょう。
特に最初は仕事と育児のバランスがわからないので、どうしても慣れた仕事を優先しがちになると思います。であれば、一度育児に全振りしてみた方がうまいバランスを見つけられると思います。

僕の場合も、育休を取得した時の方がバランス、具体的には役割分担や共通認識、暗黙知の形成がうまくできたように感じます。一人目の時を思い出すと、不公平な役割分担(妻の方が負担大)だったり、お互いに気遣うが故にトラブルになったことがありました。単純に二人目という経験差もありますが、お互いが良い形で育児に取り組めていることは間違いありません。

理由③:初期の成功体験を、夫婦で一緒に経験できる

初期の成功体験ということも、大事な要素だと感じました。
ミルク、寝かしつけ、おむつ替え、お風呂(沐浴)…などと、初期は慣れないことばかりですが、それ自体はやってできないことではない(というか、最初はできなくてもやらなきゃいけない)、つまり成功体験は得やすい状況だと思います。

「Quick Win(Small Win)」という考え方があると思います。小さな成功体験を積み重ねることですが、効果については以下のようにありました。

小さな取り組みでも成功を収めることには下記のようなメリットがあります。

1.変革の労力・試みが価値がある事を証明できる。
2.チームにポジティブな感情、自信と勢いを与える。
3.新たな仲間や支援、支持を呼び込む事もできる。
4.検証とフィードバックにより、新たな知見を得る。
5.批判家や皮肉屋を弱体化させ、抵抗を抑える。
6.上司の理解、関与、コミットメントの向上。

https://www.a-output.com/smallwin-vs-quickfix

育児に関係しそうなのは1と2で、小さな成功によりなんとかやっていけるかも、という自信につながるとともに、自分でできたことによる達成感や喜びを得られるのが良い点だと感じました。

逆に、例えば妻がいつもやっていることを初めて夫がやる時、たとえできたとしても「いつも妻ができていることだから、特別なことではない」と感じてしまうのではないでしょうか。これでは成功体験にならず、喜びも少ないでしょう。
早めにできることを積み上げていくことは、育児においてもおすすめですし、小さな成功を夫婦で分かち合うことで、信頼も深まっていくと思います。

また、個人的によかったことは、ゆったりした平日の昼間にベビーカーを押しながら夫婦+赤ちゃんで近所を散歩したことです。なんでもないことですが、春の気候の良い時期でもあったので、じんわりと幸せを感じられる瞬間でした。そんな幸せをともに経験することもしやすいと思います。

一番の理由:なんといっても今だけしか味わえないことがある

チーム形成という観点だけでなく、単純にやりたい、やってよかったと思えることも多くありました。「かわいい!!」を好きなだけ堪能できることです。
正直、二十四時間ずっと家事育児は辛いこともありましたが、こんなに無条件に小さく愛しいものと、一日中一緒にいられることはこの先無いでしょうし、その期間も短いです(あっという間に大きくなる)。
この時期特有の、ミルクの香りや初めて笑った顔、むちむちになっていく様子、抱っこした時の温かさなどは、人生のハイライトに刻まれました。

もしもう一度機会があるなら、迷いなく育休を取りたいと思います。

育休で終了ではなく、育休から始まる

ここまで「育休を取得は必要」という話を書いてきましたが、育休を取れば良いのではなく、そこから育児が始まっていくのだと、育休が終わった今まさに感じているところです。
育休取った、で胡座をかかずに、良い育児を模索していきたいと思います。

最後に、もし育休を取得することを迷っている方にとって、取得の後押しになれば幸いですし、社会的にも男性育休を取りたい人が取れる世の中になると良いなぁと思います。
そして、育休を取得できる環境を用意いただいた会社と、快く承諾していただいた組織の仲間に感謝いたします。



この話の状況

  • 出産は第2子で、8年上に長女がいる

  • 出産後、1ヶ月(+少し)育休を取得

  • 出産は全治6ヶ月と言われたりするので、その観点だけでも育休必要と思っている

※育児にはいろいろな形があるので、夫婦2人中心以外の形を否定するものではありません。それぞれの状況により最適な形があると思っています。
また、夫婦2人中心の育児を推奨する内容でもありません。むしろ、2人だけで育児するって無理じゃね?と感じました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?