コラム〜茶筅通し

茶筅通しで茶筅を茶碗にあずける所作を「茶碗に打つ」とも言います。打つと言いましても力を入れると茶碗が傷つきますので静かに打ちます。
最初の茶筅通しは二度上げて三度打ち、仕舞いの茶筅通しは一度上げ二度打ちとなります。
この茶筅通しの打つという所作は密教の影響があると言われています。真言密教に道場や法具などに香水(こうずい)をかけ煩悩(ぼんのう)や穢れを清める灑水(しゃすい)の儀礼では、1回目「ラン」2回目「パン」3回目「ウン」と香水を打ちます。「ラン」は六根清浄の義、「パン」は水火不散の義、「ウン」は風光良く塵を払うの義を表しています。茶筅通しにも深い清めの意味があるのです。



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