五話 「ユウサイトミィカイヲカタルコト」
「やい幽斎、お前は世の怪なる物事に興味を持っているようだが、アヤカシについて語る事はできるか?」
夕食の後、晩酌に付き合ってくれたみぃが私に絡みだしました。
「一応僕も社を預かっている者だ、本家の君ほど詳しくはないが怪を語ることぐらいは出来るさ」
「そうか、なら腕を見てやろう、音の怪にいて知っていることはあるか?」
「音の怪か…」
チャンチャンコの袂に手を入れて私が考え出すと、みぃはちゃぶ台の上にあがり、おいしそうに猪口のなかの燗酒と、アジの開きのアラを舐めだしました。
「そ