大東亜戦争失敗の本質から学ぶ勝利とイノベーションの法則
こんにちは。
いつも拝読ありがとうございます。本日は表題の観点を展開させて頂きます。
日本軍敗北の歴史から何が学べるのか?非常に日本人として考えさられるお話しです。戦争同様に
ビジネスの観点も戦い
であり、敗北から学ぶことで我々日本人がイノベーションを起こして行くことができると熱望します。
まず、イノベーション創造のステップですが、戦場を支配している既存の指標を発見し、敵が使いこなしている指標を無効化する、そして新たな指標で戦うことです。
1戦場支配の既存指標が何なのか?を見つける
2敵の指標を無効化する
3新たな指標で戦う
これは開戦当初、零戦に負けまくった米軍が複数の観点でどのように勝っていったのか?で見ることができます。
戦闘機の性能としては、零戦が完全に勝っていたのですが、その能力は特に旋回能力の高さであるという日本軍の戦う指標が研究され発見されます。
そこから米軍は次のステップに進んでいきます。
指標を無効化する為に米軍は零戦と一対一のタイマンをすることを軍規で禁止してしまうのです。
零戦に挑む際は必ず2台の戦闘機で挑むように
ルールを変えた
訳です。
そしてそこからレーダーの性能を向上させて、正確な位置把握(新たな指標)で戦って連戦連勝に持ち込んだいったわけです。
物量とレーダー性能という別指標で戦った米軍がイノベーションを起こした
ということが言えると思います。
戦闘機の戦いはタイマンじゃないのかよ、卑怯だろ、と言った所で新たな指標で戦われるとどうしようもなかったわけですね。
これは日本の家電メーカーがイノベーションと信じてテレビの機能を追求したことも同様の失敗と言えます。
今のテレビなんてものは大体が綺麗に映るわけで、消費者はもっとクリアな画像とか高機能なリモコンとか、そんな事を求めていなかったのです。にも関わらず機能追求を続けた結果、
2012年に殆どの家電メーカーが大幅赤字を出していくこと
になります。
これは今となればご存知の通りで、スマホという新しい戦場に指標が変えられた訳です。
新たな指標が持ち込まれた事に客観的に気付かなかった、若しくは気付いていたけども、技術に磨きをかけるとか、Made in Japanのプライドというような美しい響きに酔いしれてしまったリーダー達の責任と捉えることができるでしょう。
ここでは
敗戦の教訓は生かされなかった
わけです。
消費者が購入する唯一の指標を改善し続けることをシングルループ思考と言いますが、性能以外の新しい指標を持ち込まれると勝てなくなるのです。
現状の戦い方は本当にこれで良いのか?
というダブルループの思考が必要です。
他にも大東亜戦争ではこのルールを変える新たな指標が使われています。
ミッドウェー海戦で米軍が日本軍空母だけを攻撃目標としたことは戦闘の勝敗がどこか?の指標を見抜いていたからなんです。
空母を潰して仕舞えば戦えないことを理解して、
本来の戦争の目的である領土の拡大という指標の戦いから、それとは異なる新しい指標で戦われていきます。
日本軍はこのミッドウェー海戦では島の占拠か敵部隊への攻撃かで迷いに迷い、どんどん勝利から遠のいて行きます。
追いかけるべき指標の重要性や、それに対しての柔軟な変化の必要性
はかつてのフィルム大手コダックが2012年に米国で破産しているのに対して同じように当時カラーフィルム大手の富士フィルムが現在はヘルスケア部門にも進出して従来のカラーフィルムの売り上げは1%にも満たないことからも学びとることができます。
こちらの例ではビジネスという戦争の中で戦争の失敗が見事に活かされています。
日本人及び旧日本軍は
錬磨の極限を目指す文化
があります。
「極める」ことを大切にするのですが、当時の米軍は指標を読み取る力に長けていたのです。そしてその指標を明確にして差し替えることを実現しています。
戦いのルールが変わってしまったのに、そのまま極める事を追求しているリーダーに皆さんはなっていないでしょうか?
最後に、恐ろしい話ですが、
必ず組織はイノベーションを阻害します
皆さんの会社や組織でさえも、その罠にハマってはいないでしょうか?
旧来のやり方が上手く行った為にそのやり方を更に磨いて行く。それは普通に良い事にしか見えないんです。
新しい事を頑張るよりも選択と集中という言葉がベンチャーの中で流行したように。この考え方は今回のようなコロナウィルスのパンデミックで間違っていたと捉えられるようになりましたが。
組織がイノベーションを阻害するという話ですが、大東亜戦争でいうと、日本軍もレーダー開発をしようとしていたと実はあるのですが、艦政本部までもが、レーダーなんて要らないと、あんなものは兵器として使えない、と
成功の扉を固く閉ざした
訳です。
社会はある意味では戦争よりも残酷なルールチェンジを起こします。このように失敗の本質から学べることは多いです。
いかがでしたでしょうか?
それでは、またお会いしましょう。
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