あなたへの手紙 2022年7月2通め（あなたの人生はあなたの中にしかない）

この間、あんなところで会うなんてびっくりしたね。

いつもは通らない場所なんだけどね。
互いに次の用事があったから、すぐじゃあねって別れたけど。

前に会ったときに話していたこと、どうなったかな？

自分ではない誰かの世界に行きたいって言ってた。

見えている姿はあなただけど、
それはあなたではなくて、あなたはそこにいない
・・・私の直感だけど、そう感じたの。

一緒にいる間ずっと、遠くにいる何かを見ていた。

聞いてて、そこにはあなたの求めるものはないから、
行かないほうがいいと思うよ、と言ってみたけど
あなたは戻ってこなかった。

疲れているのかなと思って
「ずっとがんばってるもんね」と私が言っても
あなたはそれをスルーした。

今のあなたの状態に気づいてほしくて、少し強めの口調で
「そっちの世界は幻覚だよ」と連れ戻そうとしても

あなたは離れて、帰ってこなかった。

誰か、他に見てほしい人がいるんだろうね。

ずっと振り向いてほしい人が
今、あなたのそばにいないんだね。

私は、そんなあなたを見て辛いなあと思ったけれど
強引に連れ戻したり、コントロールしたりはできないものね。

人生は、それぞれの人のもの。
誰かが指示して動かすことはできないし
他人の人生を、誰も背負えないのだから。

めまぐるしく移り変わる世界に、追いついていけとは言わない。

私もそういうの、苦手だし。

嫌われるだろうけど、あえて書いておきます。

あなたの人生を、遠い世界の誰かに求め続けないで。

私は、繰り返しあなたを傷つける化け物を恨んでる。

あなたが探している、振り向いてほしい人は
あなたの中にいるのよ。

こんなこと言うと、もう会いたくないと思うかな。
それも仕方ないかな。

どうしても、手紙を送りたかった。

次はいつ会えるかなあ。それまで元気でね。